研究課題/領域番号 |
16300277
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
黒上 晴夫 関西大学, 総合情報学部, 教授 (20215081)
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研究分担者 |
久保田 賢一 関西大学, 総合情報学部, 教授 (80268325)
堀田 龍也 メディア教育開発センター, 研究開発部, 助教授 (50247508)
中川 一史 金沢大学, 教育学部, 助教授 (80322113)
木原 俊行 大阪市立大学, 大学院・文学研究科, 助教授 (40231287)
加藤 隆弘 金沢大学, 教育学部, 助教授 (10324063)
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キーワード | グラフィック・オーガナイザー / ルーブリック / シンキング・スキル / 科学的思考力 |
研究概要 |
思考力育成のプロセスとして、アイデアを図式を用いて表出させてから再構成するグラフィカル・オーガナイザーを収集し、その利用方法について実際の授業記録を元に検討した。昨年度資料収集をしたThinking Mapsをより一般化したような図式である。 ここでは思考をスキルと考え、さまざまなパターンを用いて、例えばアイデアがまとまった文章に組み立てられていくプロセスをリフレクションさせながら、そのプロセスを内面化することをねらっている。そのパターンを、昨年度からとりくんできたルーブリックを用いた授業設計における「思考要素」と連動させることによって、「どのような思考を期待するか」と「それをどのように実現するか」をつなぐストラテジーの候補として準備することができると考えられる。 ルーブリックによる授業設計については、現場における検証を重ねている。その中で、思考ルーブリックの評価語の難解さが問題になったため、全評価語を見直し、妥当な表現に書きあらためた。最終年度ではこれをもとに、実践者を広げながら、ルーブリックが授業展開に与える影響や、学習者に与える影響について調査を行う予定である。 一方で、科学的思考力を育てるための方策を探るために、NASAが学校を指定して支援している科学教育プログラムについて視察を行った。ここでは、実際の宇宙につながる具体物を持ち込み、多様な体験を通して科学に興味を向けさせ、考えさせるプログラムが開発されており、それらが指導要領と連動する形で提供されていることがわかった。また、その実践が継続的に行われており、それを可能にする組織形態についても資料が集まった。今後、日本の科学教育プログラムと比較し、何が参考にできるか、検討を進める予定である。
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