研究課題
基盤研究(B)
従来の「学生による授業評価」の尺度は、おもに教授者とその活動を総括評価する視点で制作されてきた。それに対して、本研究では、授業評価を行う学生自身の評価視点・能力をふまえたうえで、教員-学生相互の授業評価力と改善力を向上させる視点を重視する。今年度は、まず、共同行為論の観点から理論面の整備を行い、授業改善の共通指針を明らかにする一方、学生の側の認知要因である授業観、授業評価観、学習のメタ認知などを、自由記述資料から探索した。一方、教員の側の認知要因に関しても、FDや協調的授業開発の文脈のなかで検討し、認知変容の介入様式の一端を報告した。また、教員集団コミュニティにおける「学生による授業評価」の位置づけと含意を、授業改善の契機としてのみならず教育アカウンタビリティの観点から、実際の授業評価実践の成果をもとに根拠づけた。具体的な授業評価関連測度および授業観察関連測度に関しては、とくに米国の実践状況と対比しながら吟味する一方、それらの統計的性質やデータ解析上の留意点等に関して、整理・検討を行った。同時に、教員個人でも比較的安価に構成可能な評価用紙作成・分析システムを試行的に活用・評価した。最後に、来年度末に公刊を予定する「授業評価ガイドマニュアル」(仮題)の内容構成と執筆指針等を具体化した。
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メディア教育開発センター研究報告 8
心理学研究 75・6
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2004年度第10回FDフォーラムレジュメ集(大学コンソーシアム京都)
2003年度第9回FDフォーラム報告集(大学コンソーシアム京都)
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日本教育工学会第20回全国大会講演論文集
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早稲田教育評論 (印刷中)