研究課題/領域番号 |
16300279
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育工学
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研究機関 | 独立行政法人メディア教育開発センター |
研究代表者 |
山地 弘起 独立行政法人メディア教育開発センター, 研究開発部, 助教授 (10220360)
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研究分担者 |
大塚 雄作 京都大学, 高等教育研究開発推進センター, 教授 (00160549)
三尾 忠男 早稲田大学, 教育総合科学学術院, 教授 (20219596)
波多野 和彦 独立行政法人メディア教育開発センター, 研究開発部, 助教授 (50198751)
中村 知靖 九州大学, 大学院・人間環境学研究院, 助教授 (30251614)
田口 真奈 独立行政法人メディア教育開発センター, 研究開発部, 助教授 (50333274)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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キーワード | 学生による授業評価 / 授業改善 / 高等教育 / FD / テスト理論 / 共同行為 / 学習コミュニティ / アカウンタビリティ |
研究概要 |
従来の「学生による授業評価」の尺度は、おもに教授者とその活動を総括評価する視点で制作されてきた。それに対して、本研究では、授業評価を行う学生自身の評価視点・能力をふまえたうえで、教員-学生相互の授業評価力と改善力を向上させる視点を重視した。成果は以下のとおりである。 初年度: 1 共同行為論の観点から理論面の整備を行い、授業改善の共通指針を明らかにした 2 学生の側の認知要因である授業観、授業評価観、学習のメタ認知等を、自由記述資料から探索した 3 教員の側の認知要因に関しても、FDや協調的授業開発の文脈のなかで検討し、認知変容の介入様式の一端を報告した 4 教員集団コミュニティにおける「学生による授業評価」の位置づけと含意を、授業改善の契機としてのみならず教育アカウンタビリティの観点から、実際の授業評価実践の成果をもとに根拠づけた 5 具体的な授業評価関連測度および授業観察関連測度に関して、とくに米国の実践状況と対比しながら吟味する一方、それらの統計的性質やデータ解析上の留意点等に関して、整理・検討を行った 6 教員個人でも比較的安価に構成可能な評価用紙作成・分析システムを試行的に活用・評価した。 2年度: 7 学生の側の認知要因である授業観、授業評価観、学習のメタ認知等を、質問紙調査と調査面接によって検討した 8 教員の側の認知要因である授業観・授業目標・学習評価観点・評価基準等に関して、授業観察・質問紙調査等から探索した 9 実践面で、いくつかの授業において毎回の簡単な授業アンケートで縦断データを蓄積するとともに、最終授業で多面的な項目を含む総括的アンケートを実施する試み、および、前年度後期より京都大学工学部において授業アンケートデータを横断的に収集する試みなどを行った 10 以上から整理された各種指標を、学習評価などとともに蓄積・管理し、方法上の課題を検討するとともに、指標相互間の相関関係および解釈上の留意点等を検討した 11 高等教育教員に向けて「学生による授業評価」をふまえた授業改善のガイドブックを制作した(18年度半ばに出版予定)。
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