研究課題/領域番号 |
16300288
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 札幌学院大学 |
研究代表者 |
臼杵 勲 札幌学院大学, 人文学部, 助教授 (80211770)
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研究分担者 |
鶴丸 俊明 札幌学院大学, 人文学部, 助教授 (50188645)
加藤 博文 北海道大学, 大学院・文学研究科, 助教授 (60333580)
坂本 稔 国立歴史民俗博物館, 助教授 (60270401)
高瀬 克範 東京都立大学, 人文学部, 助手 (00347254)
福田 正宏 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 特別研究員(PD)
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キーワード | 北海道 / 暦年代 / 放射性炭素年代 / 遺跡 / オホーツク文化 / 擦文文化 / AMS / 海洋リザーバー効果 |
研究概要 |
平成16年6月26・27日に、第1回会議(於:札幌学院大学)を開催し、放射性炭素年代研究の現状、北海道及び周辺地域での遺跡の年代研究の現状について、代表・分担者・研究協力者7名が報告を行い、今後の研究の進め方について質疑応答を行った。サンプリング方法、試料の選択、土器編年との整合性・火山灰編年との対応の確認などの留意点、各時代の重点地域・時期・測定方法を確認した。そして、今年度は、道東のオホーツク文化を中心に資料の収集をはかること、土器付着炭化物については測定年代を実際の年代よりも古くする海洋リザーバー効果の影響を想定し、その影響が無くかつ土器編年との整合も可能な試料(炭化住居址建築材など)を、同時に収集するようにつとめることを確認した。 7月から9月にかけて以上の決定事項に基づき、道内各地で測定試料の収集を実施した。10月より、試料の前処理を国立歴史民俗博物館で実施し、その後(株)地球環境科学研究所等に分析を依頼し、AMSによる年代測定を行った。その後、結果の補正を国立歴史民俗博物館で行った。 平成17年2月20日に(第2回会議於:名古屋大学年代測定研究センター)を開催した。測定結果を基に、前処理・測定法、試料の選択、測定結果、暦年代決定への見通し等に関して、代表・分担者・協力者が問題点・課題を検討した。この結果、道内出土土器付着炭化物における海洋リザーバー効果の影響、建築材・植物遺体の有効性が確認でき、特にオホーツク文化・擦文文化前期の年代に有効な資料を得た。降下火山灰との関連についても有効な資料を得た。 また、試料収集と並行して、研究の比較試料とするために、従来行われた東北・北海道地方の弥生・続縄文時代以降の年代測定結果の集成を行った。 また、周辺地域に関する資料について、海外研究協力者と連絡し、試料の提供に関する計画をつめ、次年度以降の分析について合意を得た。
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