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2005 年度 実績報告書

バイカル湖集水域の湖底堆積物によるアジア北東部の長期環境変動と生物構造変遷の解明

研究課題

研究課題/領域番号 16310012
研究機関大妻女子大学

研究代表者

井上 源喜 (松本 源喜)  大妻女子大学, 社会情報学部, 教授 (80245357)

研究分担者 谷 幸則  静岡県立大学, 環境科学研究所, 助手 (10285190)
長谷 義隆  熊本大学, 理学部, 教授 (40040109)
キーワードバイカル湖集水域 / 湖底堆積物コア / 長期環境変動 / バイオマーカー / 光合成色素続成生成物 / 化石花粉
研究概要

今年度はHDP04コア(長さ81.1m、最深部約110万年)等の分析とフブスグル湖の現地調査を実施した。現地調査は8月上旬に日本人6名で、ロシアの調査船を用いグラビティーコア等の採取と地形等の観測を行った。
HDP〜-61mを48cm間隔で分析した。TOC濃度は平均0.67%(n=1002)で、バイカル湖の過去100万年間(平均0.77%、n=411)より若干低かった。外来性有機物の寄与率は平均でバイカル湖の2.8倍が得られた。また、コアには炭酸塩が多く含まれTC中のTOCは平均23.8%であった。
ステリルクロリンエステルa(SCEs-a)は、深さ約50mまで5〜7m間隔で増減を繰り返し、地球規模での寒暖期サイクルに連動していることが示唆された。HPLC-MS分析から、SCEs-aには7-9種類のステロールが結合し、カロテノイド類には、trans型のルテイン・ゼアキサンチン・ベータカロチンと、9-cis型のアロキサンチン・ダイアトキサンチンが存在することがわかった。これらは、ピコシアノバクテリア・緑藻・クリプト藻類・珪藻等の指標となることが判明した。
花粉化石の結果からは、下層から上層に向かって、ヨモギ属を主体とする草本植生とマツ属やカバノキ属を主とする森林植生が繰り返し起こっていることが示された。また、ここの植生はバイカル湖より貧弱であると推察された。珪藻殻数はバイカル湖のVER99G-12コアで調べたが、気候変動と対応することがわかった。
今回採取したグラビテイーコア(130cm)については、1〜2cm間隔で有機炭素やバイオマーカー(炭化水素等)の測定を行い、詳細な検討を行った。なお、HDP04コアの花粉化石とバイオマーカーは分析中である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Response of phytoplankton productivity to climate change recorded by sedimentary photosynthetic pigments in Lake Hovsgol (Mongolia) for the last 23,000 years2005

    • 著者名/発表者名
      F.Nara, Y.Tani, Y.Soma, M.Soma, H.Naraoka, T.Watanabe, K.Horiuchi, T.Kawai, T.Oda, T.Nakamura
    • 雑誌名

      Quaternary International 136

      ページ: 71-81

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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