1)ティリング法を用いメラニン凝集ホルモン遺伝子欠失メダカ系統作出の試み:京都大学放射線生物研究センター、藤堂教授の所有するENU突然変異誘導メダカ遺伝子ライブラリーからメラニン凝集ホルモン遺伝子に変異が導入された個体をスクリーニングするプライマーを設計した。プライマーは、翻訳開始点を含む500塩基ほどを増幅する様に設計した。現在、PCRの条件を検討し、ライブラリースクリーニングを実施中である。 2)骨格筋アクチン遺伝子のプロモーターを用い、筋肉にCreを発現刺さる系を確立した。Cre遺伝子が骨格筋で発現され、正しい機能を有するCreタンパク質の存在を確認するため、βアクチンプロモーターに制御された、LoxPで挟まれたナンセンス遺伝子の下流にGFP遺伝子を有する遺伝子導入メダカ系統にOlMA1-Cre系統を交配し、骨格筋にのみGFPが発現することを確認した。OlMA1-Cre系統が有効であることが判明し、'今後の交配に使用する。 3)メラニン凝集ホルモン(MCH)遺伝子により誘導される遺伝子Xの探索のために、まず、MCHの有効濃度を検討した。メダカゲノムデータベースよりサケMCH遺伝子と相同性の高い配列を検索し、そのアミノ酸配列を得た(DTMRCMVGRVYRPCWEV)このアミノ酸配列通りに合成したMCHを山本リンガーに各種濃度になるように溶解した。現在、野生型(黒色)メダカ成魚の腹腔にツベルクリンシリンジを用いて注入を試みている。
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