研究概要 |
1)Tilling法を用いたメラニン凝集ホルモン(MCH)遺伝子欠失メダカ系統作出の試み:昨年ど設計したプライマーでは、ライプラリー作製に用いたcab系統でのSNPのため特異的なPCR産物が得られなかった。18年度は、プライマーを設計し直し、コーディング領域にプライマーを作成した。グラジエントPCRにより、反応条件を検討した後、約2800サンプルをスクリーニングした結果、約20の候補個体が得られた。これら候補のPCR産物をダイレクトシークエンス法により塩基配列を決定中である。今後、これらの個体から、真にMCH遺伝子を欠失した個体を決定する。 2)これまでに作出したChgH-MCHメダカ系統と、loxP配列およびレポーター遺伝子を持つメダカ系統(OIMA1-loxP-GFP-loxP-RFP, beta-actin-loxP-deltaRFP-loxP-GFP)を交配し、両外来遺伝子を持つdouble transgenic lineのF1世代を得た。その後、F1同士を交配し、現在、両外来遺伝子をホモに持つ個体を検索中である。この系統は、再度他の導入遺伝子を持つメダカ系統と交配する予定である。 3)MCHを腹腔に注入した個体と注入していない個体からRNAを抽出後、サブトラクション法により、MCH刺激に応答して誘導される遺伝子を単離した。得られた2種の候補遺伝子のいずれもBLASTサーチでは、一致する遺伝子が見当たらないため、現在、それらを解析中である。
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