研究概要 |
かご型シルセスキオキサン類は構造の明確なナノサイズビルディングブロックであるという考えを基盤とし,カチオン性官能基を有するかご型アミノプロピルシルセスキオキサンまたはかご型シルセスキオキサン類を基盤としたデンドリティック分子の設計を行い,これらと金属イオンおよび金属ナノ粒子とを組み合わせたボトムアップ型ナノテクノロジーによる分子レベルで構造の規制された次世代の金属ナノ粒子ハイブリッド体作成法の開拓を行うことを目的として研究を行った。以下に成果を示す。 1)世代数の異なる市販のアミン末端ポリアミドアミンデンドリマーまたはカゴ型アミノプロピルシルセスキオキサンのメタノール溶液にパラジウムイオンを添加することで形成するメゾスコピック系球状組織体の詳細な解明とその組織体構造制御法の確立を行い、カゴ型アミノプロピルシルセスキオキサンを用いた場合はよりパラジウムナノ粒子密度が高く、より剛直な球状組織体が形成することがわかった。また得られた球状組織体表面が金ナノ粒子で被覆されたコアシェル型ナノ粒子ハイブリッドの作製に成功した。 2)カゴ型アミノプロピルシルセスキオキサンを出発原料としたDivergent法による水溶性のカルボン酸末端デンドリマーの合成法を確立した。
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