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2005 年度 実績報告書

細菌べん毛軸カップリングジョイントの分子機構

研究課題

研究課題/領域番号 16310088
研究機関大阪大学

研究代表者

今田 勝巳  大阪大学, 大学院・生命機能研究科, 助教授 (40346143)

研究分担者 難波 啓一  大阪大学, 大学院・生命機能研究科, 教授 (30346142)
キーワード構造生物学 / 電子顕微鏡 / ナノバイオ / ナノマシン / 分子モーター
研究概要

・クエン酸ナトリウム存在下4℃に置いた精製済みフックフィラメントに、精製したロッド構成タンパク質FlgGを加えると、FlgGがフックの細胞側末端に重合して逆方向に伸びることを見出した。つまり、フック-FlgGロッド複合体を人工的に再構成することに成功した。これにより、電子顕微鏡法によるフック-ロッド間のジョイント構造の解明が可能となった。また、ロッド全体を逆伸長法により再構成し、単離精製が難しく困難を極めている全ロッドの構造解析に道を開くことができた。
・最近、ユタ大学のKelly Hughesらのグループが異常に長いFlgGロッドを構成するミュータント発見した。このミュータント株から、FlgGロッドを含む基部体の単離精製に成功した。そして、この試料の極低温電子顕微鏡像を撮影し、個々のロッド像のフーリエ変換を行ったところ、らせん対称性を示す層線を確認できた。これにより、らせん再構成法によるFlgGロッドの電子顕微鏡による高分解能構造解析が可能となった。
・べん毛先端のキャップ複合体を構成するHAP2について、これまでに3.0Å分解能の回折を示す結晶を得ていたが、新たにSe-Met置換体を作成・精製・結晶化したところ、同様の条件で結晶を得ることができた。この結晶を用いてSeの吸収端波長における異常分散回折データーを2.9Å分解能まで収集することができた。異常分散差パターソン図には、Se由来と思われる多数のピークを確認できた。しかし、X線照射損傷が大きいため、構造解析にはさらに回折データーを収集する必要がある。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (4件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] べん毛による細菌の泳ぎと方向転換の分子機構2005

    • 著者名/発表者名
      今田勝巳 他
    • 雑誌名

      蛋白質 核酸 酵素 50

      ページ: 1328-1334

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] 生体超分子のユニバーサルジョイント.In silicoで探る細菌べん毛フックのメカニズム.2005

    • 著者名/発表者名
      北尾彰朗 他
    • 雑誌名

      蛋白質 核酸 酵素 50

      ページ: 1335-1340

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] A partical atomic structure for the flagellar hook of Salmonella typhimurium.2005

    • 著者名/発表者名
      Shaikh, T.R.et al.
    • 雑誌名

      Proceedings of the National Academy of Sciences 102

      ページ: 1023-1028

  • [雑誌論文] Building the atomic model for the bacterial flagellar filament by electron cryomicroscopy and image analysis.2005

    • 著者名/発表者名
      Yonekura, K.et al.
    • 雑誌名

      Structure 13

      ページ: 407-412

  • [図書] タンパク質科学2005

    • 著者名/発表者名
      後藤祐児 他編
    • 総ページ数
      579
    • 出版者
      化学同人
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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