研究概要 |
RFIDの応用をホームネットワーク(HN)にターゲットを絞り,物流システム全体における不確実性を削減するための技術サポートをすることを目的とし,実験設備(ハードウエア)と最適化モデル(ソフトウエア)の両方面から研究のフレームワークを作り上げ,一部のモデル構築および実験を行った.実験設備については,日本信号と富士通の13.56MHZ帯域のRFIDリーダライターおよび開発キット,インレットタグ100枚,カードタグ30枚購入し,東芝のIT冷蔵庫,IT電子レンジを購入した.また,HNの通信方式についてはBluetoothを選択し,東芝のBluetooth端末およびアンテナを2セット購入した.また,ネットワークを制御するためにパソコンと関連するメモリやバッテリーなど消耗品も購入し,ITキャビネットについては研究費を節約するために本棚を購入して改良して使うことした.現在実験用小売ショップの構築ができており,そこで得られたデータをsku単位でデータベースに蓄積することができている.最適化モデルについては,配送計画モデルを商品在庫管理と結びつけるためにIRPモデルを開発し,既存研究より良い解を得ることに成功した(雑誌論文1番と2番).デカップリング在庫に関する研究はISIRの国際会議において発表し,RMを実施するための価格競争ゲームモデルに関する研究はICOTA国際会議において発表を行った.情報化などはビジネス戦略と深くかかわりがあるために,企業戦略に関する研究を行い,その研究成果を国際イノベーション学術雑誌(IJITM, IJMTM)に掲載予定になっている(雑誌論文3番と4番).また,物流システムにおける情報共有においては間接的な情報共有も組織の硬直化を回避するために必要な手段であり,そのためにサプライ契約の最適化に関する研究を行い,その研究成果を国際経営工学関連学術雑誌(IJPE, JEST)に掲載予定になっている(雑誌論文5番と6番).その他,プロジェクトスケジューリング関連の研究成果や顧客ライフサイクル価値に関する研究も国際雑誌,国際会議において発表した.雑誌論文9本が掲載予定であり,国際会議発表が8回である.
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