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2006 年度 実績報告書

大都市域の震災シミュレーションに基づく地震リスク低減戦略の策定に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 16310113
研究機関京都大学

研究代表者

清野 純史  京都大学, 工学研究科, 助教授 (00161597)

研究分担者 堀 宗朗  東京大学, 地震研究所, 教授 (00219205)
寺田 賢二郎  東北大学, 工学研究科, 助教授 (40282678)
柄谷 友香  名城大学, 都市情報学部, 助教授 (80335223)
古川 愛子  九州大学, 工学研究院, 助手 (00380585)
小野 祐輔  京都大学, 工学研究科, 助手 (00346082)
キーワード大都市 / 震災シミュレーション / 地震リスク / 有限要素法 / 個別要素法 / 避難行動 / 住宅性能 / 震災情報
研究概要

本研究では,建物の地震時挙動や各種構造物の被害推定,地下空間内の群集の避難行動推定という一連のシミュレーション技術を開発し,これを人に分かりやすい知見として提供することによって,それが来るべき大地震の防災・減災対策促進へのインセンティブになるようなシステムの構築を図った.また,単なる住宅の耐震改修促進を図るだけでなく,実現した住宅の質を確認出来ない「事後確認の困難性」の問題に着目し,住宅性能に関する情報の非対称性が及ぼす影響について分析した.さらに地震リスク低減戦略の策定のために,復興の長期的過程を定量的かつ多側面から捉え,今後の災害対応の有用な情報の蓄積に向けて,阪神・淡路大震災後10年間の神戸市における復興過程を定量化し,今後起こりうる災害対応時の一つの判断材料に資する検討を行った.
地震防災を問題解決という実際に役立つ形で展開するには,従来の「耐震」や「防災」というような枠組みの中での研究では十分でなく,分野横断型の協力体制の下に研究を展開する必要がある.本研究では,構造物単体として扱ってきた従来の考えから,よりグローバルな地域全体としての防災という考えにシフトさせている.多様体・複合体としての面的な広がりをもつ構造体として都市防災を捉えるとともに,復興の長期的過程を定量的かつ多側面から捉えて地震リスクの低減戦略を検討するための方法論を提示し,震災情報を一般の人にもわかりやすい知見として提供するシステムの構築を図った.また,それを構造面の安全性という見地からの工学的利用目的だけでなく,災害時の避難行動予測に基づく避難誘導システムの展開や建物倒壊挙動シミュレーションに基づく耐震改修インセンティブの喚起などに資する成果を提供することを念頭に置き,社会・経済的な枠組みの中でのリスクマネジメント手法として提示した.

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (6件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Bracing effect mechanism in the collapse of timber-frame houses due to earthquake and snow weight2007

    • 著者名/発表者名
      Junji Kiyono, Aiko Furukawa
    • 雑誌名

      Journal of Natural Disaster Science Vol.28 No.1(in press)

  • [雑誌論文] Economic Loss Assessment due to Railroad and Highway Disruptions2007

    • 著者名/発表者名
      Satoshi Tsuchiya, Hirokazu Tatano, Norio Okada
    • 雑誌名

      Economic Systems Research (accepted)

  • [雑誌論文] Collapse Simulation of Timber Frame House Using the Distinct Elements2006

    • 著者名/発表者名
      Kiyono, J., Haraguchi, Y., Scawthorn, C.
    • 雑誌名

      Proc. of 8th USNCEE

      ページ: No.646

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] マルチエージェントとGISを用いた群衆避難シミュレーション2006

    • 著者名/発表者名
      堀 宗朗, 宮嶋宙
    • 雑誌名

      日本地震工学シンポジウム論文集

  • [雑誌論文] 時系列分析に基づく被災地の復興過程の定量的評価に関する考察2006

    • 著者名/発表者名
      柄谷友香, 林 春男, 高島正典
    • 雑誌名

      地域安全学会論文集 No.8

      ページ: 145-154

  • [雑誌論文] 近接する地下構造物のせん断変形における地震時相互作用2006

    • 著者名/発表者名
      小野祐輔, 清野純史
    • 雑誌名

      構造工学論文集 Vol.52A

      ページ: 257-266

  • [図書] Introduction to computational earthquake engineering2006

    • 著者名/発表者名
      M.Hori
    • 総ページ数
      330
    • 出版者
      Imperial College Press

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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