研究課題/領域番号 |
16310121
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
三浦 清一 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00091504)
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研究分担者 |
赤川 敏 北海道大学, 大学院・工学研究科, 特任教授 (90360932)
石川 達也 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (60359479)
横浜 勝司 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (50299731)
川村 志麻 室蘭工業大学, 工学部, 講師 (90258707)
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キーワード | 寒冷地 / 火山灰質土 / 凍結・融解作用 / 斜面崩壊 / 粒子破砕 / 地盤防災 / 室内要素試験 / 数値解析 |
研究概要 |
1.自然条件を再現した斜面・地盤の作製法の確立および斜面の崩壊実験の実施 (1)間隙水圧と飽和度の変動を明らかにすれば、斜面崩壊現象をより正確に把握できることがわかった。また、火山性粗粒土斜面と砂質土斜面は、基本的に同様な斜面崩壊挙動を示すことがわかった。 (2)以上のことから、多孔質土粒子自体の飽和度の増加、間隙水圧の上昇などの要因が重なれば、火山性粗粒土斜面も砂質土斜面と同様に崩壊することが明かとなった。 2.破砕性地盤材料の力学特性に与える凍結融解履歴の影響評価 (1)凍上性が確認できない火山灰土でも、凍結融解履歴の影響により粒子破砕が生じやすくなり、履歴回数が増えるごとに破砕性は顕著となった。また、凍結融解履歴を受けた粒子は脆弱化する傾向が見られた。 (2)凍結融解作用により破砕性粒状体の強度、剛性は、履歴を受けていないものに比べて低下した。また、凍結融解履歴が粒子の破砕特性に及ぼす影響は、低圧密圧力レベルで顕著に現れ、所定の圧力レベル以上では消失することがわかった。 (3)凍結融解時の粒子配列の変化に起因して、凍結融解作用を受けた粒状体の液状化強度は、凍結融解回数とともに変化した。 3.不連続体解析手法による粒状地盤材料の凍結融解モデルの構築 (1)粒状地盤材料の凍結融解現象を、熱膨張を考慮可能な剛体球要素を用いて模擬し、凍結・融解履歴が間隙比の違う三軸供試体の強度・変形特性あるいは粒子構造変化に及ぼす影響について検討した。この結果、間隙比が大きな粒状体では、凍結融解により粒子構造が密になり、逆に間隙比が小さな粒状体では、粒子構造が疎になった。また、凍結融解により粒状体の強度・変形特性が変化すること、およびその影響は粒状体の初期間隙構造によって異なることが明らかになった。
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