研究課題/領域番号 |
16310142
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研究機関 | 独立行政法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
今西 規 独立行政法人産業技術総合研究所, 生物情報解析研究センター, 研究チーム長 (80270461)
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研究分担者 |
山口 由美 独立行政法人産業技術総合研究所, 生物情報解析研究センター, 研究員 (10358236)
伊藤 剛 独立行政法人農業生物資源研究所, ゲノム情報グループ, チームリーダー (80356469)
池尾 一穂 国立遺伝学研究所, 生命情報DDBJ研究センター, 助教授 (20249949)
ロベルト バレロ 国立遺伝学研究所, 生命情報DDBJ研究センター, 助手 (20390627)
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キーワード | 配列モチーフ / ヒトゲノム / マイクロRNA / 比較ゲノム |
研究概要 |
高等真核生物ゲノムを対象としたnon-coding領域の機能性配列の解明をめざして、平成17年度は特に、ヒトを中心とした全ゲノムを対象とした比較ゲノム解析と、マイクロRNAの機能解析に重点を置いて研究を進めた。 1.比較ゲノム解析(今西・伊藤・山口) ヒトとマウスの全ゲノム配列の比較解析結果を格納したG-compassというデータベースを公開した。この成果についてはFujiiらの論文に発表した。さらに、全ゲノム配列を用いた比較ゲノム解析をヒト、チンパンジー、マウス、ラットの4生物種に拡張し、これらの種間で保存された領域を同定するための大規模な配列解析を実施した。その結果、これら4生物種が共通に持つゲノム配列はヒトゲノム全体の16.4%に対応することを明らかにした。そして、これらの高度保存領域には既知のヒト遺伝子が多数存在することを確認できた。したがって、これらの保存領域の情報は、未知の機能性配列の発見に役立つと考えられる。この成果については坂手らの論文に発表した。 2.機能性配列検証・チーム(池尾・バレロ・今西) 予測されたnon-coding領域の機能性配列を分子生物学的な実験によって検証した。特に、生物種の間で保存性の高いマイクロRNAをゲノム配列から予測し、その推定される機能に関する実験的検証を行った。この成果の一部について特許申請を行ったほか、論文を執筆中である。 3.データベース研究開発(今西・山口) 本研究によって明らかにされた機能性配列の情報をデータベース化する作業を、継続的に行った。アノテーションデータベース構築用のサーバ類を導入し、機能性配列の位置と予測される機能、種間での保存性などの情報を格納している。
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