研究課題/領域番号 |
16310170
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研究機関 | 一橋大学 |
研究代表者 |
伊豫谷 登士翁 一橋大学, 大学院・社会学研究科, 教授 (70126267)
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研究分担者 |
姫岡 とし子 筑波大学, 第一学群・人文学類, 教授 (80206581)
成田 龍一 日本女子大学, 人間社会学部, 教授 (60189214)
平田 由美 大阪外国語大学, 外国語学部, 教授 (60153326)
イ ヨンスク 一橋大学, 大学院・言語社会研究科, 教授 (00232108)
美馬 達哉 京都大学, 大学院・医学研究科, 助手 (20324618)
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キーワード | ジェンダー / グローバリゼーション / 移民女性 / 場所 / 境界 / 移動の文学 / 国際性別分業 / ナショナリティ |
研究概要 |
ジェンダー研究とグローバリゼーション研究の接点から新しい問題領域を提起するという本プロジェクトは、国際性別分業の新しい局面における女性の移動に焦点を当ててきた。二度の合宿では、社会科学の理論研究と人文科学のテキスト分析を交差させ、(1)従来の移民研究が、暗黙のうちに場所を設定し、移動を定住からの逸脱と規定してきたこと、(2)移動モデルが、男性を想定して構築され、女性の移動は無視されてきたこと、(3)女性の移動を家計補助あるいは家族の付属物と限定してきたこと、(4)しかしながら、高度専門職などにおける女性の移動が増加してきたこと、などを取り上げた。ただし、グローバル化の時代における女性の移動を把握する分析枠組と言葉は限られており、西川、坪井両氏から、住まいから移動を見る視点、非言語化を通した表象のあり方について問題が出された。また日本の移民文学の未成熟な状況が、アメリカ、在外コリアンの作品と対比された。ドイツ派遣では、ライプチヒ大学において、研究交流の会を開催し、ベルリンを含めた旧東ドイツにおけるアジア系移民労働者集住地域の調査をした。アメリカ派遣では、コーネル大学、イエール大学およびコロンビア大学において「Deconstructing Nationality」についてワークショップを開催し、平成18年度の研究会の打ち合わせをした。オーストラリア派遣では、クイーズランド大学において「アジアと技術」のワークショップを開き、オーストラリア国立大学ではアジア・パシフィック・ウィークに参加し、今後の交流について打ち合わせを行った。これら各国との交流を通じて、ジェンダー研究ならびにグローバリゼーション研究の制度化が女性移動の課題を限定してきた点を確認し、プロジェクトの課題として、家父長制や社会規範からの脱却としての女性の移動を取り上げることが合意された。
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