研究課題/領域番号 |
16320018
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 東京芸術大学 |
研究代表者 |
川俣 正 東京芸術大学, 美術学部, 教授 (50313309)
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研究分担者 |
桂 英史 東京芸術大学, 美術学部, 助教授 (60204450)
田甫 律子 東京芸術大学, 美術学部, 教授 (30130785)
渡辺 好明 東京芸術大学, 美術学部, 助教授 (00220939)
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キーワード | 地域精神医療 / コミュニィケア / ワークショップ |
研究概要 |
本研究では、以下にあげるワークショップを通じて、精神疾患患者には治療の一環としてのレクリエーションの提供、医療現場のスタッフには面接の場以外での患者の状態把握、地域の一般参加者には精神科臨床に対する理解促進といった効果の提供を目的としている。継続的なワークショップを通じて変化し生成されるものを微細(ミクロ)に記録・収集すること、これが今年度における研究の根幹をなす。 1.Self Portrait(2004年9月23日より定期開催・千葉県東金市浅井病院内仮説施設) 本ワークショップでは「セルフポートレイト」をテーマに絵を描くことで見えてくるもの、描写という行為によって見えてくるものを長期の継続から見出していく。長い時間の中で起こる変化の過程を詳細に記述していくことがこのワークショップのねらいである。 2.Video Diary(2004年9月18日より定期開催・千葉県東金市浅井病院内仮説施設) 本ワークショップでは、参加者全員に日常的にビデオカメラを持ち歩いてもらい、参加者はそれぞれの日常を切り取って来てもらった。撮影されたテープは全参加者合わせて20時間以上となった。テープは編集され15分程の映像となったが、その15分間にはそれぞれの参加者の半年間の視点の変位が記録されている。 3.PINGO(2004年7月24日より定期開催・千葉県東金市地域生活支援センター) 「PINGO」という名称は、絵=[picture]の語源である[pingo]というラテン語からの引用したもの。かたちのない感覚や感情に解釈を与えるのではなく、反応していけるような方法を探っていくのがこのワークショップのねらいである。最初は「絵は下手だから描けない」と身構えていた参加者も、いくつかの方法を経験していくうち、少しずつ自分なりの表現ができるようになってきた。
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