研究課題/領域番号 |
16320028
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研究機関 | 上智大学 |
研究代表者 |
西澤 美仁 上智大学, 文学部, 教授 (50134424)
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研究分担者 |
居駒 永幸 明治大学, 経営学部, 教授 (10159650)
菊地 仁 山形大学, 人文学部, 教授 (50125762)
木下 資一 神戸大学, 国際文化学部, 教授 (90134981)
小林 幸夫 東海学園大学, 人文学部, 教授 (50249299)
錦 仁 新潟大学, 大学院・現代社会文化研究科, 教授 (00125733)
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キーワード | 西行伝承 / 小夜の中山 / 専称寺 / 笠掛の松 / 西住墓 / 紀路歌枕抄 / 長国寺 / 有明山 |
研究概要 |
1.平成1、9年8月28日から30日にかけて、静岡県掛川市・志太郡岡部町・静岡市で西行伝承研究会(第12回)を開催した。掛川市では事任八幡宮・日坂宿・小夜の中山を実地踏査し、岡部町専称寺の西行木像・笠掛の松・西住墓、静岡市の西行筆捨ての池・龍華寺・鉄舟寺についても実地踏査することができた。この内、小夜の中山は新古今和歌集に西行和歌が収録される西行曽遊の地として名高いが、笠掛の松・西住墓は西行説話のままに伝承が残り、東海道を2度往復したという西行のゆかりが感得できた。また、夜間には研究報告会の会合を持ち、年末に計画した名古屋大学研究集会の研究発表について具体的に検討した。 2.平成19年12月22日から24日にかけて、名古屋大学文学研究科比較人文学研究室阿部泰郎教渓が主催する研究集会を「共催」する形で、第1日には名古屋大学側のオープンレクチャーディスカッション・研究発表各2本ああと、特別講演、日野西真定「西行と高野山-その教学と行事と-」、第2目に菊地仁「福島県信達地方の西行伝説-『撰集抄』最終話との接点を再検証する-」・宇津木言行「西行・遊女・猫-広重「浄瑠璃町繁華の図」から西行伝承を考える-」・小林幸夫「西行谷の比丘尼-伊勢比丘尼と西行伝説-」の3本の基調講演を行い、平田英夫・木下資一・花部英雄をパネリスト、西澤美仁が司会を務めて「西行の和歌と説話と伝承」と題したシンポジウムを開催した。第3日には岐阜県恵那市長国寺他の実地踏査も行った。12年間に及ぶ西行伝承研究会の締めくくりとした。 3.成果報告書『西行伝説の説話・伝承学的研究(第三次)』を編集し、上記研究集会に行った基調講演3本に加えて、錦仁「新潟県その他の西行伝説と『菅江真澄全集』における西行関連記事J・大垣内暖人「函館湯川寺の西行石像をめぐって」・山本章博「王越・青海の西行伝承と『山家集』瀬戸内詠について」・中西満義「有明山の西行-西行伝承歌をめぐって-」・岡田隆「西行歌碑を増補する」の5本の論考を収載し、西澤美仁・尾崎修一・下田祐介「校本『紀路歌枕抄』」及び西澤美仁「長野県の西行伝承」を資料として掲載した。
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