研究課題
基盤研究(B)
この研究の目的は、文学と医学との学際研究を、アメリカ、イギリス、日本、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドなどの国々の、それぞれの所定の時期を対象におこなうことであった。異なる社会的かつ文化的な背景の中で、近代文学と近代医学とがどのような位相で相互に関連しあうかを地球規模で調査研究しようとする試みであった。結果として、17本の関連の論文を活字化した。(1)仙葉は、文学と医学の接点として、メランコリーと神経衰弱という概念を取り上げ、19世紀末に大流行することになる神経衰弱の源流をたどって西欧文化の中心に流れているメランコリーの伝統を18世紀まで遡って研究した。中心的な課題として、夏目漱石に代表される明治期の神経衰弱を、世界的な神経衰弱の文脈の中で捉えた。この結果、関連の論文として8本の論文を書いた。(2)小口は、ロマン派詩人たちと心身論との関連をテーマに、彼らの創作活動におけるメタファーの意義を研究した。この結果、関連の論文として、3本の論文がある。(3)大村は、カナダのイヌイトの実践的な生活知を、記憶と身体という概念を中心に研究した。その結果、関連の論文を3本書いた。(4)山田は、ルネサンス期における身体表象を民衆演劇に関して考察した。関連の論文として、1本の論文を書いた。(5)小杉は、オーストラリアとニュージーランドにおける少数民族の文化と医療に関して研究し、その結果として、2本の論文を書いた。
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すべて 雑誌論文 (34件)
夏目漱石における東と西(松村昌家編)(思文閣出版)
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East and West in Soseki Natsume. (Ed. Masaie Matsumura)(Shibunkaku)(in Japanese)
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高岡幸一教授退職記念論集『シュンポシオン』(朝日出版社)
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文化の十字路 : 北太平洋沿岸の文化(第20回北方民族文化シンポジウム報告書 : 北海道立北方民族博物館)
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Construction and Distribution of Body Resources : Correlations between Ecological, Symbolic and Medical Systems. (Research Institute for Language and Cultures of Asia and Africa. Tokyo Univ. of Foreign Studies)
病と身体の英米文学(仙葉豊・玉井〓共編)(英宝社)
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腐敗と再生 身体医文化論III(小菅隼人編)(慶應義塾大学出版会)
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Body and Illness in English and American literature. (Eds. Yutaka Semba and Akira Tamai)(Eihosha)(in Japanese)
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