研究課題/領域番号 |
16320064
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本語教育
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
小林 典子 筑波大学, 大学院・人文社会科学研究科, 助教授 (00241753)
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研究分担者 |
加納 千恵子 筑波大学, 大学院・人文社会科学研究科, 教授 (90204594)
酒井 たか子 筑波大学, 大学院・人文社会科学研究科, 准教授 (40215588)
山本 幹雄 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 准教授 (40210562)
迫田 久美子 広島大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (80284131)
フォード丹羽 順子 佐賀大学, 留学生センター, 准教授 (70286201)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2007
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キーワード | 日本語教育 / 言語テスト / SPOT / WEB TEST / コンピュータテスト / 解答行動 / 即時的処理 / 自動化 |
研究概要 |
日本語能力を測定するユニークなテストとしてSPOT(Simple Performance-Oriented Test)を1991年から開発を始めた。このテストは自然な速度で読み上げられる文を多数聞きながら、解答用紙に書かれたそのスクリプト文の空欄にひらがな1文字を記入していくというものである。この用紙版のSPOTについては、様々な観点からの分析がなされ、その妥当性、信頼性、が認められている。このテストは即時的な解答を要求することから、言語の自動処理能力を反映するものとなっており、言語の総合的な運用能力を推計できるものと期待できる。現在では、日本語の言語習得研究者や日本語のクラス分けを必要とする機関で、実用的で便利な道具として利用されている。 本プロジェクトではこのSPOTをインターネットで受験できるようにシステムエンジニアと協力として開発することに成功した。実用化に至るまでは、ユーザーである教師と受験者の双方からのフィードバックを得て、何度も訂正や作り直しが必要であった。テストサーバーからは、問題を各受験者に配布、各受験者の結果はサーバーに回収、教師はサーバーからテスト結果を受け取るという流れになっているが、各教師は自分の担当の受験者の結果のみを閲覧でき、他の機関の受験者のものは見られない。このようなシステム全体のセキュリティーはIDとパスワードで管理される。テスト結果は単に得点だけではなく、各人の選択した答え、解答に要した秒数、なども記録され、これらのデータを教師はエクセル上に吸い出して簡単に目的に応じて処理できるようになっている。 SPOT得点の用紙版とWEB版を比較したところ、WEB版でも用紙版と同様に、有効であることが認められた。すでに、海外からの利用もあり、結果フィードバックも瞬時に行われている。今後は、蓄積されるデータの解析から有意義な研究が生まれることが期待できよう。
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