研究分担者 |
土肥 充 千葉大学, 言語教育センター, 淮教授 (00323428)
竹蓋 幸生 文京学院大学, 外国語学部, 教授 (40009030)
竹蓋 順子 大阪大学, サイバーメディアセンター, 准教授 (00352740)
水光 雅則 京都大学, 人間・環境学研究科, 教授 (20091192)
鈴木 英夫 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (90109215)
|
研究概要 |
本研究の目的は,従来のCALLソフトウェア開発に要した期間,コストを大幅に短縮,削減すること可能とするWeb対応型CALLソフトウェア開発支援システムを開発するとともに,開発された支援システムを使用して,我が国で需要の高い初中級(TOEIC450〜)レベルの英語CALL教材を開発することである. 研究に先立ち行った学習者の興味調査結果から,本研究ではアメリカの衣食住,ショッピング,音楽,流行,職業等,日常生活を扱った教材を開発することとした.素材の収録は米国ニューヨーク州,ニュージャージー州,アラバマ州で行われ,8時間の動画素材,6000枚の静止画素材を収集した.コースウェアの開発は三ラウンド・システム(竹蓋,1997)に沿った形で行われた. ソフトウェア開発支援システムは,特別なコンピュータに関する知識なしに英語教師がCALL教材を開発できるよう,コースウェアをExcelに記述する形とした.そしてそのExcelファイルをWebブラウザが読めるxml形式にファイル変換を行うコンバータを開発するとともに,xmlファイルをもとにブラウザの機能を利用して学習者に教材を提示するためのJavaScriptによるプログラム群の開発を行った. このような過程を経て開発された教材は大学生学習者による半期(約4ヶ月)にわたる試用の結果,既開発の初級教材より難しく,中級教材より易しいと判定され,内容に関しても「興味を持った」と評価された.また教材使用前後に行ったTOEICによる得点観察から半期で56.2点の上昇が測定され,これまで開発したCALL教材群と同様の効果が認められた.ソフトウェア開発支援システムについては,新たに中級教材をもう1種開発して検証を加えたところ,安定した動作を示すとともに,これまでのソフトウェア開発に要した時間,コストを1/10以下に短縮,削減することができることが確認された.
|