研究概要 |
本年度は,次の事業を行った。 1)自律学習と「行動コスト」との関係についての研究(担当 大木・西山) 2007年7月にEccles等が作成した「期待×価値理論」に基づく質問紙を用いて、英語学習とフランス語学習についてアンケート調査をした。得られた117の回答を分析した結果、フランス語学習は英語学習よりも「実用性」だけでなく「重要性」も学習者が低く認知していること、逆に「コスト」は高く認知していることが明らかになった。日本のフランス語学習者には,自律学習のストラテジーを養成するだけでは不十分で,英語以外の外国語を学習することの重要性を認識させるほうが効果的であることが明確になった。 2)日本の大学生に適した自律学習能力を高めるための教材開発(担当 西山・大木) 日本のフランス語学習者に英語以外の外国語のひとつとしてフランス語を学習することの重要性を認識させるための教材開発を行った。フランスとフィンランドで英語以外の外国語を学習する意義及びフランス語を学習する意義について合計約50名にインタビューを行い、DVD教材を制作するための素材を収録してた。この教材は現在編集中であり,まだ効果の検証は行っていない。 3)e-ラーニングを含めた自律学習教材の開発(担当 壇辻・大木) 4)ライテイングの自律学習教材開発に向けた指導法の構築と検証(担当 田地野) 5)成果を国内外で発表する。 大木と西山は,国内の学会,国際フォーラム及びフィンランドの国際学会で研究成果を発表した。 6)自律学習に関して最先端の研究を行っている研究者を招聘し,協同研究を行う。 フランス及びカナダから研究者を招聘して北海道大学及び京都大学で国際フォーラムを開催した。
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