研究課題/領域番号 |
16320080
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
桃木 至朗 大阪大学, 大学院・文学研究科, 教授 (40182183)
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研究分担者 |
荒川 正晴 大阪大学, 大学院・文学研究科, 教授 (10283699)
青木 敦 大阪大学, 大学院・文学研究科, 助教授 (90272492)
清水 和裕 神戸大学, 文学部, 助教授 (70274404)
杉山 清彦 駒澤大学, 文学部, 専任講師 (80379213)
山内 晋次 大阪大学, 大学院・文学研究科, 助手 (20403024)
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キーワード | 近代世界システム / 地域世界 / 広域ネットワーク / アジア史 / 比較史 / 東南アジア / 日本 / 歴史教育 |
研究概要 |
計画2年目の17年度は、(1)国内外のゲスト・スピーカーも招きつつ計6回の研究会を開催し、近世の中華帝国と東洋史学・グローバルヒストリーにおける中国中心史観、中国史料の世界、シルクロードの構造をめぐる論争、イスラーム地域という地域設定をめぐる論争、インド世界の形成と地域構造などについて討論をおこなった。(2)分担者・研究協力者が計3回の外国調査および数回の国内資料調査をおこなった。(3)8月に大阪大学で開催した「第3回全国高等学校歴史教育研究会<新しい歴史学と歴史教育>」で桃木が本計画のここまでの成果にもとづきながら、東・東南アジアを中心とする時代区分について報告した(ほかメンバー数名も討論に参加)。(4)「海域アジア史研究会」が出版を計画している『海域アジア史研究入門』にも成果の一部を発表するため、同研究会1月例会の出版打ち合わせに桃木・山内ほかが参加し、ここまでの研究の概要を紹介した。(5)11欄のような論文等によって研究成果を公表した。その他、ホームページによる広報を継続した。 以上を通じて、前年に重点を置いた東・東南アジア地域の議論がさらに深められる一方で、中央ユーラシアやインド洋以西についても議論がおこなわれ、近代世界システム以前のアジア諸地域における広域史の動きと、対象地域ごとの研究コンテクストの差異がより広く理解された。また、前年に続く高校教育との連携は好評で、各地域の高校教員による研究会、教科書出版社などからも注目されており、教科書・解説書などの形での成果の普及も期待される。
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