研究課題/領域番号 |
16320084
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研究機関 | 京都橘大学 |
研究代表者 |
横田 冬彦 京都橘大学, 文学部, 教授 (70166883)
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研究分担者 |
廣田 昌希 京都橘大学, 文学部, 客員教授 (30002744)
田端 泰子 京都橘大学, 文学部, 教授 (20088016)
弓場 紀知 京都橘大学, 文学部, 教授 (70367960)
王 衛明 京都橘大学, 文学部, 教授 (50248613)
細川 涼一 京都橘大学, 文学部, 教授 (20219190)
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キーワード | 異文化交流 / 女性生活史 / 国際研究者交流 / 日本:中国:韓国:英国:独国 / 衣食住 / 良妻賢母主義 |
研究概要 |
本共同研究は、異文化交流における女性の問題を、特に生活や文化のレベルにおける文物(物のみならず文化様式なども含む)の交流に着目して明らかにしようとするものである。 1、平成16年度に開催した国際シンポジウム「ミシンと女性と経済」の記録を、『女性歴史文化研究所紀要』14号として刊行した。研究分担者の松浦をはじめ、ハーバード大学ライシャワー研究所から招聘したアンドリュー・ゴードンの論文なども含み、ミシンという裁縫器械が導入されたことによってヨーロッパはもとより、日本、東南アジアなどの生活様式がどのように変化したかを明らかにしている。 2、平成17年6月に韓国ソウル梨花女子大学で開催された第9回学際的国際女性学大会で、「アジアにおける良妻賢母主義」のテーマでセッションをもった。研究代表・分担者の横田・広田が企画・報告し、韓国から2名の報告者を得た(その記録は『女性歴史文化研究所紀要』14号に掲載)。 3、平成17年9月に中国西域の仏教遺跡調査・少数民族の女性生活民俗調査をおこなった(その記録は『京都橘大学研究紀要』32号に掲載)。特に前者では、石窟寺院群の「供養人」の女性群像が注目され、この成果を中心に、宗教遺跡における女性画像をめぐって、来年度国際シンポジウムを開催する準備を進めている。 4、平成17年6-7月に毎週6回連続で、公開研究会「歴史における異文化交流」を開催し、研究代表・分担者の衣川「11世紀における中国と日本の交流の一側面」・弓場「陶磁器の公益から見た東西世界の交流」・小野「9-10世紀の西アジアから東アジアを見る」・南「コロンブスの交換-16世紀以降の世界的食物の交流」・横田「日本近世の異国意識」・広田「近代日本人の海外経験」の報告をおこない、広く研究成果の公開をおこなった(一般聴衆のべ350人)。 5、そのほか定例の研究会をはじめ、各人による研究発表、京都橘大学図書館における収集資料などによる特別企画展示などをおこなった。これらを通じて、異文化交流がそれぞれの地域の女性にとって生活様式や文化様式のレベルでどのような意味を持っていたのかが明らかになりつつある。
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