研究課題/領域番号 |
16320088
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本史
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
松原 孝俊 九州大学, 韓国研究センター, 教授 (20150378)
|
研究分担者 |
石川 捷治 九州大学, 大学院・法学研究院, 教授 (30047740)
稲葉 継雄 九州大学, 大学院・人間環境学研究院, 教授 (00134180)
|
研究期間 (年度) |
2004 – 2005
|
キーワード | 植民地統治 / 朝鮮半島 / オーラルヒストリー / アーカイブ / 群山 |
研究概要 |
(1)平成17年度の調査は、植民地期の朝鮮半島を生活の拠点としていた日本人に関する「ネットワーク」を解明することに主眼を置いた。ここで用いる「ネットワーク」とは、この朝鮮半島に在住していた日本人間での交流組織を意味する。具体的には、(1)日本植民地期の交流組織(例えば、学校の同窓会、職業団体など)、(2)日本の敗戦後の交流組織(例えば、朝鮮半島各地で組織された日本人世話会など)の2種類を指す。このネットワークを活用しながら、引揚者三十数名を対象にオーラルヒストリー調査を実施し、画像資料と共に音声資料として録画した。 (2)定例研究会を4回(2005年5月・7月・12月、2006年1月)開催し、さらに国際シンポジウム「植民地研究の展望-日本統治期朝鮮半島を中心として」「日本統治期朝鮮半島関連アーカイブ研究の展望」を主催して、アメリカ・韓国などから専門家を招聘し、意見交換、情報交換、資料交換に努めた。論文数10本。そこでは、これまでの植民地「収奪と開発」論から脱却することの提唱と、理論研究の深化に努めた。 (3)全羅北道群山市には、通り・家屋・井戸・電柱・港湾施設・樹木・防空壕・神社関連施設の「日本人街」などがワンセットとなって残存されている。この残存調査を十知ると共に、例えば誰が、どこに住み、何をして遊び、何を食べ、家の中には韓国式オンドルがあったかどうか、どの程度の韓国語を解していたのか、年中行事、儀礼、冠婚葬祭、昔話、通婚圏、神社参拝、木浦駅前における出征兵士、朝鮮人との交流、朝鮮人に対する接し方など、多くの設問項目を準備して、できる限り多くの情報提供者から、良質な情報の入手に努めた。
|