研究課題/領域番号 |
16320092
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 日本女子大学 |
研究代表者 |
成田 龍一 日本女子大学, 人間社会学部, 教授 (60189214)
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研究分担者 |
岩崎 稔 東京外国語大学, 外国語学部, 助教授 (10201948)
佐藤 泉 青山学院大学, 文学部, 助教授 (80279637)
水溜 真由美 北海道大学, 大学院・文学研究科, 助教授 (00344531)
戸邉 秀明 早稲田大学, 第一文学部, 助手 (90366998)
長 志珠絵 神戸市外国語大学, 外国語学部, 助教授 (30271399)
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キーワード | 戦後史 / 文化史 / 地域史 / 文化運動 / サークル / 社会運動 / 労働組合 / 機関誌 |
研究概要 |
今年度は、「サークル活動」を考察し、史料を収集するために分けた四つの地域担当の班のうち、「東京都大田区界隈」班では、西馬込に居住する浜賀氏所蔵の史料を収集した。東京南部を中心とした貴重なサークル雑誌を複写する作業で、その時間はつごうのべ十日におよび、約千ページを接写してデジタル記録とした。『石つぶて』『下丸子通信』といった、論じられることがあっても、実際に実物に接することが非常に難しいものを、研究していく前提が整備されつつある。当時のいわゆる回覧方同人雑誌『人民』も含まれている。収集には、分担者である岩崎稔、協力者である池上善彦のほか、大学院生らが多数加わった。 「福岡県大牟田市界隈」班は、九州大学主宰のシンポジウム(05年1月)に、池上が「サークル村」について報告したほか、『サークル村』その他の収集に着手しはじめた。 「沖縄県那覇市・奄美大島名瀬市」班は、シンポジウム(04年12月に、沖縄大学で開催)に、分担者である佐藤泉が「1950年代の可能性」について報告をした。また、沖縄の研究者とともに、『琉大文学』をはじめとする史料の所在調査をおこなった。「神奈川県横浜市界隈」は、史料所在の調査中である。 また、代表者である成田龍一は、駿台史学会(04年11月。明治大学)で、「1950年代のサークル運動」について報告した。 また、10月から11月にかけて、岩崎、戸邉、成田が、アメリカ合衆国コロンビア大学ケント図書館が所蔵するドナルド・キーン文庫で史料調査をおこなった。また、アメリカにおける日本研究者と交流し、本研究テーマである1950年代日本の文化史について、討論をおこなった。そのために、戸邉は、コーネル大学にも赴いた。 以上の各班の活動と併行して、毎月、講師(池上、鳥羽耕史)を招いての研究会を開催し、50年代の基本的な文献を読み、重要な思想家の著作についての検討をおこなった。
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