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2004 年度 実績報告書

長沙走馬楼出土呉簡に関する比較史料学的研究とそのデータベース化

研究課題

研究課題/領域番号 16320096
研究種目

基盤研究(B)

研究機関新潟大学

研究代表者

関尾 史郎  新潟大学, 人文学部, 教授 (70179331)

研究分担者 窪添 慶文  お茶の水女子大学, 文教育学部, 教授 (40011382)
町田 隆吉  桜美林大学, 国際学部, 教授 (50316923)
伊藤 敏雄  大阪教育大学, 教育学部, 教授 (00184672)
阿部 幸信  福岡教育大学, 教育学部, 助教授 (60346731)
安部 聡一郎  金沢大学, 文学部, (専任)講師 (10345647)
キーワード長沙走馬楼 / 三国時代 / 呉簡 / 小型竹簡 / 大型木簡 / データベース化 / 比較史料学
研究概要

1.既に整理がすんで公表されている長沙走馬楼出土の呉簡について,モノとしての側面にも留意しながら,初歩的な検討を行った.
2.小型竹簡のうち,名籍類については,書式に注目して,分類を試みた.呉簡の名籍竹簡の書式は,基本的には約180年後の西涼戸籍(紙の戸籍で現存する最古のもの)と共通する要素があり,西涼戸籍が簡牘時代の戸籍を書式面で継承していることが確認された.
3.小型竹簡のうち,賦税納入簡も書式により3種類に分類可能だが,その機能上の相違点などはなお課題として残されている.この点については,租税納入システムの全体像と関わらせて今後検討されなければならない.
4.大型木簡である吏民田家別については,その性格や機能がほぼ確定しているが,一部に異論があり,納税先官府と納税者の郷で分有するだけではなく,納税者本人もこれを分有することができたというものである.しかしその根拠は誤っており,このような3者による分有説は否定されることになった.
5.紙と簡牘の併存状況という問題については,封検が手がかりとなる.走馬楼からは各種の封検が出土しているが,その中に大きさから判断して,紙の書簡などに付した可能性がある封検が含まれている.したがって一部にすぎないかもしれないが,紙の文書が用いられていた可能性も一概には否定できない.
6.本研究の大きな課題であるデータベース化については,予定していた大型木簡のそれがほぼ完成しつつあり,作成作業の過程で生み出された木簡に記載された田土額や税額の数値一覧を冊子体で先行して公表することができた.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] 長沙走馬楼簡牘関係文献・記事一覧(2)2004

    • 著者名/発表者名
      伊藤敏雄(編)
    • 雑誌名

      長沙呉簡研究報告 第2集

      ページ: 107-118

  • [雑誌論文] 小型竹簡と旱敗率よりみた「丘」2004

    • 著者名/発表者名
      阿部幸信
    • 雑誌名

      長沙呉簡研究報告 第2集

      ページ: 3-23

  • [雑誌論文] 長沙呉簡にみえる名籍の初歩的検討2004

    • 著者名/発表者名
      安部聡一郎
    • 雑誌名

      長沙呉簡研究報告 第2集

      ページ: 39-53

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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