研究課題
基盤研究(B)
本研究は、農耕社会から都市社会へと至る西アジア先史時代社会の展開を見通すために、海外共同研究者の協力を得て、西アジア先史時代遺跡から出土する物資管理に直接関連する遺物群、具体的には印章・印影・トークン・おもりなどを集成しデータベースを作成するとともに、それらを比較して体系化し、物資管理の側面から社会が複雑化するプロセスを復元しようと試みたものである。本研究の実施事項は、西アジア先史時代に帰属する遺跡で印章・印影・封泥・トークン・おもりを出土している遺跡の探索・研究、および各遺跡から出土した遺物の実測・写真撮影・レプリカ製作・デジタル画像化であり、これらの遺物を所蔵している主要な博物館を回り、1点ごとに資料化を行った。平成16年度から18年度にかけて、イギリス大英博物館、ロンドン大学、シリアラッカ博物館、アメリカシカゴ大学オリエント研究所博物館、シリアイドリブ博物館、ラタキア博物館、アメリカペンシルバニア大学考古学人類学博物館、シリアダマスカス博物館などで資料調査を実施するとともに、それらの資料のデータベース化、遺物実測図の電子トレース作業をおこなった。最終年度である平成19年度には、これらのデータを資料化する作業に時間を費やした。年度末には、最も基本的な資料であるシリアのテル・エル・ケルク遺跡から出土したスタンプ印章と印影、封泥についてのカタログを完成させて、英文報告書として出版した。また、それらの資料に基づいて人間集団の違いを考察した研究をおこない、論文を公表している。
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Department of Archaeology, University of Tsukuba
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大沼勝彦編『文部科学省科学研究費補助金特定領域研究セム系部族社会の形成平成18年度研究報告』
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Report for Integrated Research in the Bishiri Mountains on the Middle Ehphrates 2006
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日本考古学協会第72回総会研究発表要旨
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Summary Papapers for the 72nd General Meeting of the Japanese Archaeological Association