• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2005 年度 実績報告書

東アジアにおける近代ヨーロッパ国際法の受容と伝統的華夷秩序の相克に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 16330012
研究機関九州大学

研究代表者

柳原 正治  九州大学, 大学院・法学研究院, 教授 (60143731)

研究分担者 辻 健児  佐賀大学, 文化教育学部, 教授 (70037068)
李 黎明  福岡大学, 法学部, 助教授 (30346746)
韓 相熙  九州大学, 大学院・法学研究院, 助教授 (30380653)
深町 朋子  福岡国際大学, 国際コミュニケーション学部, 講師 (30310014)
キーワード王鉄崖文庫 / 琉球併合 / 朝貢国 / 華夷秩序 / 宗主権 / 独立
研究概要

わが国と韓国における近代国際法の受容過程についてはすでに、過去4年間の共同研究により、中華人民共和国精華大学に寄贈された「王鉄崖文庫」も含め、かなりの部分の史料の収集を行ってきた。本年度においては、これまで蓄積されてきた史料群の分析を日韓の研究分担者や海外共同研究者により進めるとともに、中国側の史料の一層の集積を進めた。これらの史料の集積には、本年度から研究分担者となった、韓相熙氏(韓国人で中国北京大学で博士号を取得)が大きな役割を果たした。
これらの基礎的な史料の収集過程のなかで、華夷秩序、事大主義のとらえ方が、日・中・韓で大きな異なるのであり、それぞれの国でどのようにとらえられていたかを正確に理解することがまずもって必要であるということがあらためて確認された。とりわけ、朝鮮(韓国)での自主・自立・朝貢のとらえ方が、中国でのそれらの概念のとらえ方と一致しているのかが問題とされた。韓国ではとくに近代においては、中国との関係をpeers(同僚)とみなす考え方が一般的であったと主張されることがあるが、そのようなとらえ方がまずもって、韓国で一般的であったのか、また、中国ではそのように韓国との関係をとらえていたのか、ということが問題とされた。この問題を正確に理解するためには、とりわけ中国と韓国の学者の間での率直な議論の場が必要である。そして、日本の研究者がこの議論に加わることにより、バイラテラルな視点ではなく、マルティラテラルな視点が提供できることになる。
来年度は最終年度であるので、この2年間の実績を踏まえ、附庸、内藩、藩属、属邦、属国、自主、自立、宗主権、独立などの用語の統合的な分析を踏まえ、東アジアにおける近代ヨーロッパ国際法の受容と伝統的華夷秩序の相克についての最終的な分析を行うことにしたい。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 書評・祖川武夫・国際法と戦争違法化2006

    • 著者名/発表者名
      柳原 正治
    • 雑誌名

      国際法外交雑誌 104/4(刊行予定)

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi