研究課題/領域番号 |
16330026
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
五百籏頭 眞 神戸大学, 法学研究科, 教授 (10033747)
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研究分担者 |
簔原 俊洋 神戸大学, 法学研究科, 助教授 (40314455)
坂元 一哉 大阪大学, 法学研究科, 教授 (20183816)
瀧口 剛 大阪大学, 法学研究科, 教授 (10257959)
中西 寛 京都大学, 法学研究科, 教授 (30237325)
待鳥 聡史 京都大学, 法学研究科, 助教授 (40283709)
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キーワード | 政治外交 / 議会 / 官僚制 / 選挙 / 基地問題 / 冷戦 / 安全保障 / 日本:アメリカ |
研究概要 |
本年度は、日米関係150年間の歴史を戦前・戦後を通じ、かつ日米双方の観点に立って包括的に検討することを目標とした。 まず、昨年度に引き続き、日米関係の諸問題を理解し最先端の研究成果に触れるために、金沢大学にて5月13・14日に外部の専門家を招いての合宿を開催した。報告は(1)服部龍二(中央大学)「ワシントン体制下の国際政治」、(2)高原秀介(京都産業大学)「ウィルソン政権の対日政策」、(3)中西寛(京都大学)「戦後日米関係の概観」、(4)柴山太(愛知学院大学)「ローズベルト大統領の戦後太平洋構想とその崩壊-アジアでの冷戦の起源と関連して」であった。各報告について報告者による討論と全体での討論を行った結果、国際環境や戦前・戦後の通史的観点から日米関係について、より理解を深めることができた。 その後、150年の歴史を約10年ごとに区切り、各時期の担当者がそれぞれ調査研究を進めた。なお、日米双方の政策決定を等しく分析するため、どの時期についても原則2人の担当者を充てている。また出版に際し、本科研の正規メンバーに留まらず、日本政治外交史やアメリカ外交史、国際政治学を専門とする研究者の参加を求めることにした。各担当者には、先行研究の成果をふまえつつ、可能なかぎり原資料や二次資料を用いて、担当時期の日本の対米外交、もしくはアメリカの対日政策の特徴を明らかにし、全体として当該時期の日米関係を意義づけることが求められた。その上で、各研究成果を持ち寄っての研究合宿を9月1日〜3日(戦前編)と1月6〜8日(戦後編)の2回にわたって開催し、それぞれの報告に対して全参加者がさまざまな観点から幅広く議論した。こうした個別研究と研究合宿を通じて、150年の日米関係史を重層的に、かつ広い視野に立って理解できた。現在、各メンバーは原稿の執筆に取りかかっており、来年度中には有斐閣からの刊行が予定されている。
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