研究課題
基盤研究(B)
住環境要素の経済評価を定量的に行い、動機適合的な住環境施策について分析する計画で研究を進めた。住環境要素の経済評価については、以下の成果が得られた。1.東京都西部の住居系用途地域での分析より、嫌悪施設、建物用途の混在、近隣建物の高さのばらつき、生け垣の設置、街区の人口密度、空地比率などの住環境要素が有意な外部性効果を持つ。2.不動産物件の特性に着目した細分化方法は、高い精度の価格予測を可能にする。3.住宅市場の細分化分析より、東京においては駅への徒歩時間、駐車場の有無、セットバックの必要性が類似性に大きな影響を与えていること、郊外部では物件の築後年数、CBDへのアクセス、指定容積率、周辺土地利用が物件の類似性に大きな影響を与えている。4.都市景観について、建物の調和および近隣の緑地環境が景観要素として重要であり、有意な正のヘドニック価格を有している。5.住民の価値観については、居住履歴と将来の住宅選好との間に居住者の価値観が介在する。動機適合的な住環境施策については、以下の成果が得られた。1.住宅選択時の住宅に対する選好の階層性を分析した結果、3人以上の世帯では住戸面積が優先度の高い要因になっていること、多くの世帯が住居費を気にする割には住宅選択において住居費は他の属性に比較して妥協されやすく、通勤の便重視志向と住戸面積重視志向の2つの大きな価値観分類ができる。2.東京圏のデータの分析の結果、特定の容積率ゾーンにおいて、資産価値が低めになる現象がある。また、低容積率ゾーンでは容積率規制自体が、高容積率ゾーンでは形態規制が効いている。3.密集市街地では、道路拡幅による便益を享受するには、敷地規模が一定以上の規模であり、かつ一定の画地形状条件を満たす必要がある。そうでないと、容積率緩和という都市政策を講じても道路拡幅に協力する動機にはなりえない。
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