研究概要 |
3か年の研究であるため、今年度はデータ収集及びデータ・ベースの作成、データの属性分析に注力した。 為替介入の効果について、実際の市場関係者の反応をみるため以下のデータ・ベースを収集・作成した。特に、(2)の情報データの使用による分析は、初めてのケースになると考えられる。 (1)国際金融情報センター「為替予測アンケート調査」1985年〜 (2)Wies「為替レポート」1983年〜 (3)為替介入に関する新聞等の記事、コメント また、(1)のデータの属性について、市場参加者の期待形成を分析し、以下のワーキングペーパーを作成した。分析結果は以下のとおり。「市場参加者の期待形成は、バイアスもなく前の期間(予測期間)と同じ傾向が続くと考えている。また短期については介入の効果も影響を及ぼすことが窺える。しかし、3、6カ月先の予測なると、円安バイアスが強く、また、自社の経営の有利な予測形成を行っており、為替介入の効果もみられない。つまり、現実の相場予測は、短期的にはバンドワゴン的、長期的には回帰的であり、横這い予測は当てはまらない」 Komaki, Takeda, Jinushi and Asako,"The Intervention Affects on Expectation Formation from Foreign Exchange Experts,"Nihon University Research Institute of Economic Science Working Paper Series、No.04-03.
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