研究課題
基盤研究(B)
本研究プロジェクトの目的は、グローバル化の進展のなかで個性的な地域づくり・地域活性化を促す産業集積のあり方について経済学的な分析を行うことであった。実際の研究においては、伝統産業が集積する一方で国際的な企業に成長した多くのベンチャー企業を輩出した京都経済を対象に、産業集積における伝統産業と先端技術産業の連関に着目した事例研究を行うとともに、アジアの産業集積に着目した比較研究を行った。京都経済の研究に関しては、西陣に代表される伝統産業としての繊維工業を中心に現状を明らかにするとともに、京都市の協力を得て、京都市が実施した「京都市ものづくり産業調査」の結果に基づく分析を行った。これらの研究成果は成果報告書の以下の3論文にまとめられた。(1)産業集秋と地域経済(鹿野嘉昭)(2)西陣機業の業況と生産体制-粗付加価値からのアプローチ-(小藤弘樹・篠原総一)(3)京都市における産業集積の特徴と持続性(徳岡一幸)また、アジアの産業集積に関する比較研究については、中国における産業集積の実態と形成過程に焦点をあてた。中国での現地調査をとおして、世界の生産基地としての目覚しい成長の背景には、日本企業を含む多数の外国企業が生産拠点を立地させてきたことに加え、多くの地元の民間企業が誕生して地域ごとにユニークな集積を形成し、中国のダイナミックな生産活動の基盤になりつつあることが明らかになった。これらの研究成果は成果報告書の以下の4論文にまとめられた。(1)中国における産業集積と日中経済関係(阿部茂行)(2)中小企業の国際展開と新しいビジネスモデル-相互補完的機能連携と拠点間分業-(松島茂)(3)中国企業の内発的発展と産業集積-寧波の金型企業を中心に-(松島茂)(4)中国における産業集積の形成と「生産様式」のモジュール化(篠原総一)
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同志社大学経済学部ワーキングペーパー 27
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