研究概要 |
経営の効率化・迅速化を追求すべく変革が求められる中で、著しい進展を遂げる情報技術や通信技術を活用したeビジネスやサプライチェーン・マネジメントの重要性を多くの企業力が認識し、これらの最適戦略を模索している。そこで本研究では、この問題にアプローチする有力な手段として、ビジネスゲームというシミュレーション形態を利用してゲーミング・モデルを構築し、プレーヤ競争あるいは協調の相互作用の解析から、eビジネスとサプライチェーン・マネジメントの近似解を発見することを目的とした.このために,汎用性の高いビジネスゲームの開発および実行のための要件を整理し、それらを提供するシステムを専用サーバ上に構築し、具体的なビジネスゲームの構築を通じて、データベースとの連携、業務プロセスの表現方法などについて検討した。このシステムを用いてeビジネスおよびサプライチェーン・マネジメントのビジネスゲームを開発した,eビジネスについては、文具業界のアスクルのインターネットビジネスをモデルとしサプライチェーン・マネジメントについては、米国MITで開発されたビアゲーム(Bear Game)をモデルとした。これらのゲームを、横浜国立大学、筑波大学民間企業(シンクタンク)などで実施して、そのビジネスモデルの妥当性や最適戦略について討議し,複数の戦略が並存可能であることを確認できた。またこのプロセスを通じて、ゲーミング手法がビジネスモデル分析のツールとして有効であることが確認できた。
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