研究課題/領域番号 |
16330075
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
高木 晴夫 慶應義塾大学, 大学院・経営管理研究科, 教授 (20118962)
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研究分担者 |
出口 弘 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (60192655)
木嶋 恭一 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (10134826)
寺野 隆雄 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (20227523)
根来 龍之 早稲田大学, 商学部, 教授 (70189364)
奥田 栄 人間環境大学, 人間環境学部, 教授 (10160805)
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キーワード | エージェント・ベース・モデリング / エージェント・ベース・シミュレーション / 経営組織デザイン論 / リーダーシップデザイン論 / 創発的ボトムアップ原理 |
研究概要 |
本研究の全体目的は、エージェント・ベース・モデリングによる経営組織のデザイン論の構築である。このデザイン論は創発的なボトムアップの原理で組織が形成されるという考え方に立つ。この目的のために、自律主体のネットワークが創発的全体行動を形成することの枠組みとしてエージェント・ベース・モデリングのアプローチを採用している。 本年度の実績としての第一のくくりは、昨年度に試みた経営組織のエージェント・ベース・シミュレーション方法論の確立につき、もっと広く研究成果を取りまとめることで、単行本"Agent-Based Simulation, from Modeling Methodologies to Read-World Applications"として出版できたことである。これにより方法論のあり方について、この研究の土台というべきものを提示することができた。どちらかと言うと、今までのエージェント・ベース・モデリングの研究はシミュレーションすることが第一義となっていたが、この出版はその方法論の活用が現実世界のよりよい理解を目指せることの提示となった。実際の企業経営に向け、その組織のデザイン論を構築する上で重要な成果である。加えて第二の実績のくくりは論文"Starting Leadership R&D Activities : Field Origination in the Complex System View"の出版により、組織のみならず経営者のリーダーシップのデザイン論においてもエージェント・ベース・モデリングのアプローチが効果的であることの議論ができたことである。第三の実績のくくりは、組織内部における規範の生成をシミュレーションした試み、参加型意思決定を支援するための枠組みの構築、さらには従来からの戦略グループ論に対する新しい概念の構築などである。
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