本年度は3年計画の初年度ということもあり、研究メンバー間の問題意識のすり合わせ、文献研究の推進、また、より具体的なテーマや仮説設定のためのワークショップの開催を実施した。1月はじめに実施した東京での国際会議には全員の参加を得て、率直な意見交換や建設的な研究実施計画、役割分担などについて議論することができた。さらに、この間、資料や情報の収集を目的にヒアリングや研究会を実施した。具体的に、調査実施のための企業との折衝や専門家からのレクチャーとその後のディスカッションなどを行った。サポーティング産業と技術移転、人材育成、人的資源管理というテーマとの関連で、折衝を開始した業種は自動車ならびにその部品メーカー、さらには電機メーカーである。2年度以降はこれら業種・企業での実査に入る予定である。 他方で、日本から海外への現地調査もマレーシアだけであるが、実施することができた。海外の研究協力者は中国、韓国、台湾、タイ、マレーシア、シンガポール、インドネシア、フィリピンと広がるが、それぞれの国でも研究枠組みの設定とそれに基づく実証研究のための準備に入りつつある。
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