研究課題/領域番号 |
16330080
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
根来 龍之 早稲田大学, 商学学術院, 教授 (70189364)
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研究分担者 |
國領 二郎 慶應義塾大学, 環境情報学部, 教授 (00255580)
末松 千尋 京都大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (80335231)
井上 達彦 早稲田大学, 商学学術院, 助教授 (40296281)
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キーワード | 企業経営 / 経営情報 / ビジネスモデル / 資源ベース戦略論 / モジュール化 |
研究概要 |
2005年度は、モジュール概念を産業構造論の立場から捉えなおす研究が中心となった。 根来龍之は、競争戦略論の観点から、戦略グループの概念を「産業内のプレイヤーの共通部分」の視点から論じた。また、根来龍之は、代替品の分析フレームワークについて新しい提案を行なった。國領二郎は、産業のアーキテクチャーの観点から、モジュール概念について論じた。末松千尋と井上達彦は、企業間のインターフェイスの観点から、産業競争力の向上について論じた。 全体として、2005年度は、本研究課題「ビジネスモデル概念の批判的発展-日本発モデルの発見と再構築」にとって、全体的フレームワークの基礎を固めることが成果となった。 具体的には、戦略グループと資源グループの概念的分離、産業モジュール概念の確立、企業間の標準インターフェイスの効果の実証が主な内容である。 特に、産業モジュール概念の確立は、本研究課題にとって大きな意味を持つ。「産業構造のモジュール化とは、「製品や業務間のインターフェイスの標準化を前提に、部品あるいは部分業務の代替性が高まり、取引のオープン化が進み、産業構造が水平分業型に変化していく現象」のことである。水平分業型とは垂直分業型に対比される言葉で、「企業の専門化が進んで各企業が限定的な業務しか行わず、それ以外の業務を外部から購入するようになり、その購入先が複数の取引先と対等な関係を持つ産業構造」のことである。 今後の研究は、産業モジュール化の進展の中で、どうビジネスモデルを工夫するかについてその実態と方法を探究していく予定である。
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