研究課題
基盤研究(B)
初年度にあたる平成16年度は、全員でバランスト・スコアカードに関する理論面を中心に検討を行った。まず、研究組織の構成員全員が、BSCについての国内外の先行研究について、著書、論文、新聞および雑誌の記事を広範に収集してサーベイし、それぞれの専門領域からさまざまな論点を検討した。とくに、長谷川と清水は、これまでの準備段階からの研究を著書としてまとめ、他の研究分担者はそこで整理したBSCの理論体系について、それぞれの専門領域にかかわらせて主要な論点を検討した。9月に行った研究会に研究組織を構成する研究代表者および研究分担者の大半が参加し、各自が検討したさまざまな論点について議論し、主要な研究上のトピックを確認した。その後は、研究代表者および研究分担者がそれぞれの専門領域にかかわる研究上のトピックを検討し、可能なものは、研究成果として発表した。また、わが国においてBSCを導入しているのは製造企業が多いのに鑑み、BSCの理論的フレームワークを、サービス業、あるいは、公共部門・公会計など非営利の組織に適用することについても研究する必要性から、今年度は、とくにBSCを導入している福井県済生会病院および姫路市役所への聞き取り調査に研究代表者および研究分担者の大半が参加し、病院および地方公共団体におけるBSCの導入期および運用期に発生するさまざまな問題点の発見に努めた。また、長谷川および清水は、日本医療バランスト・スコアカード研究学会の学術総会において、BSCの理論体系について報告し、その要旨を論文として公刊するとともに、医療経営におけるBSCの適用可能性について病院経営者との意見交換を行った。
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Business Insight 第47巻
ページ: 8-19
ページ: 51-62
医療バランスト・スコアカード研究 Vol.1.1
ページ: 67-76