本研究は日本におけるTVコンテンツの包括的な研究である。多様なTVジャンルにおいて、最も有力なテーマに焦点をあてそのエフェクトを検証する。研究方法においては:(1)メッセージ(コンテンツ)に対する内容分析テクニック;(2)メッセージ受信者とメッセージ・プロデューサーに対するインタヴューの2つを用いる。また、ジャンルを重要視するのは、人々の文化コンテンツを処理する能力が平等でないからである。故に、多様なジャンル;ニュース、スポーツ、食、トレンディドラマ、ワイドショー等と広告、を敢り上げる事が大切である。この様なジャンルから鮮明に現れるテーマはナショナリズム、グローバリゼーションとアイデンティティーである。更に、示唆項目から各々のテーマが明示される。例えは、アイデンティティーにおいては、ジェンダー(性役割)、パフォーマンス、インディビジュアリズム(個人主義)、ジャパニズム等が挙げられる。結果、本研究はメディア学や社会学だけではなく、日本学論、文化論、及び文化人類学においても価値のある研究である。 1)プログラム(広告)の内容分析におけるデータはバイアスを最小限にし、帰納的結果を得るためシーズンの影響を考慮し三つの時期によって収集される。これらのデータはビデオに採取され、DVDにジャンルに種分けされ、録画される。このステップにおいて、テレビ、ビデオ、コンピューターの設備を使用してイメージファイル制作、整理する。ジャンルデイスクは各々、訓練された研究補助者によってシステマテックに作成され、規格化されたシートにコード化される。(2)メッセージ受容者とメッセージ・プロデューサーへのインタヴューはナショナルプロフィールを考慮し、考案される。実施において、ビデオカメラ、テープレコーダー、VTR、TVモニターを使用。初年度は(1)の内容分析が研究の主流を占めるため、研究補佐の確保、特にトレーニングが大切な第一の仕事となった。研究のreliability及び、validityを大きく左右する為、この過程を確実に行う事が重要であった。短期問でのコード化やコンピューター処理をしたため研究補佐の枠を大幅に変更しなければならなかった。また、インタヴューのプロトコルを作成するための試行錯誤(パイロット)に時間が掛かってしまった。
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