研究課題/領域番号 |
16330097
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
吉見 俊哉 東京大学, 大学院・情報学環, 教授 (40201040)
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研究分担者 |
姜 尚中 東京大学, 大学院・情報学環, 教授 (10204794)
水越 伸 東京大学, 大学院・情報学環, 准教授 (60219623)
北田 暁大 東京大学, 大学院・情報学環, 准教授 (10313066)
毛利 嘉孝 東京藝術大学, 大学院・音楽研究科, 准教授 (70304821)
岩渕 功一 早稲田大学, 国際教養学術院, 教授 (10327728)
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キーワード | メディア / 大衆文化 / 日韓関係 / 日米関係 / アメリカ的価値 / テレビジョン / 映画 / 民間情報教育局(CIE) |
研究概要 |
平成18年度は、前年度に進めた資料整備と基礎研究の成果を踏まえ、東アジアでの米軍の存在、及びその文化的影響や人々の親米意識、反米意識の歴史について、社会学者、歴史学者、メディア史研究者らの協力を得ながら調査研究を進めた。 前年度より整備を進めたCIE映画の研究会として、アメリカ合衆国とアジア太平洋地域との関係をアメリカの文化情報政策を軸に研究している土屋由香愛媛大学准教授を招き、社会学、メディア史、中国近代史、アメリカ文化史、文化資源学らの研究者らと、CIE映画に代表されるアメリカ文化政策と東アジアの文化状況について討議を行った。また、整備したCIE映画の調査を進めつつ、上映会を2回行った。 また日本文化研究センター(京都)と協力して開催したシンポジウムでは、アフリカ向けの情報教育映画について研究したPenny Eschen教授(ミシガン大学)、さらにCIE映画についてジェンダー論の視点から研究を進める身崎とめ子氏を招き、アメリカの文化政策について討議を行った。 CIE映画については今年度新たに7本を整備した。 さらに、新聞や雑誌、広告などの関連資料、さらには米軍による日本占領時の風俗や書籍に登場する「アメリカ」の描写の分析を通し、20世紀後半を通じて親米、反米の意識がどのように変化してきたのかを明らかにした。 これらの研究成果を、ノースウェスタン大学、シェフィールド大学などで開かれた国際学会において報告した他、プリンストン大学、ハーバード大学等の研究者との共同研究において生かしていった。 研究システムの整備として、東アジアの戦後メディア資料のデジタル・アーカイブ化を進める孫安石神奈川大学助教授および貴志俊彦島根県立大学助教授のグループとともに、東アジアのプロパガンダ資料を含むメディア資料の横断的な調査を可能とするデジタル・アーカイブ・システムの構築に着手し、基本システムを完成させた。
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