研究課題
基盤研究(B)
本研究では、初年度である平成16年度において、介護支援専門員のチームワークやネットワークの現状、それらの活用の実態、活用するために必要な能力を明らかにするために、フォーカスグループインタビュー法を用いた調査を、全国7カ所で42人の介護支援専門員を対象にして行い、そのデータを入力し、データベース化した。2年目の平成17年度は、それらのデータについて詳細に分析し、介護支援専門員のネットワークやチームワークに必要な能力、技術、資質などの概念やキーワードの抽出を行った。また、それと共に、全米老年学会において、このフォーカスグループインタビューの結果をもとに、チームワークの活用に関する研究の学会発表を行った。その後、初年度のフォーカスグループインタビューの調査結果をもとに、共同研究者とディスカッションを重ね、チームワーク及びネットワークの活用能力に関する多くの調査項目を作成し、量的調査のための調査票を作成した。そして、平成18年2月に全国の社会福祉法人系、医療法人系及び市町村の在宅介護支援センター(約1750カ所)に従事する介護支援専門員を対象として、郵送によるアンケート調査を実施した。その結果、1020人の介護支援専門員からの回答があったが、有効回答数は、998であった。現在では、一時的な分析を終え、さらに学術論文への投稿のために、多変量解析を用いて、より詳細な分析を行っているところである。平成18年度は、初年度の質的調査及び2年目の量的調査の結果をまとめ、考察し、それらの結果を最終的に報告書にまとめた。また、アメリカのミシガン大学ターナークリックの元主任ソーシャルワーカーであるルース・キャンベル氏を招いて、チームワークやネットワーク研究者に対してチームアプローチのワークショップを実施した。これらのワークショップは、今後他でも開催し、ネットワークやチームワーク活用能力の向上させていく予定である。
すべて 2007
すべて 雑誌論文 (1件)
Doctoral Dissertation of Kwansei Gakuin University, School of Sociology