研究課題/領域番号 |
16330122
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会福祉学
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
井岡 勉 同志社大学, 社会学部, 教授 (80066240)
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研究分担者 |
岡本 民夫 同志社大学, 社会学部, 教授 (80071918)
黒木 保博 同志社大学, 社会学部, 教授 (20121593)
埋橋 孝文 同志社大学, 社会学部, 教授 (60213427)
小山 隆 同志社大学, 社会学部, 教授 (20195879)
空閑 浩人 同志社大学, 社会学部, 助教授 (90325431)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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キーワード | 社会福祉 / 地域福祉 / 国際比較 / 日韓比較 / 東アジア |
研究概要 |
1 本研究は地域福祉の国際比較として日韓・東アジア類型と西欧3類型(リベラル・モデル=英国、社会民主主義モデル=スウェーデン、コーポラテイブ・モデル=オランダ)との比較を行うことを目的とし、重点課題として(1)公民提携、(2)地域的孤立・近隣ネットワーク、(3)コミュニティワーク、ソーシャルワークの展開状況、の3点を据えて調査研究した。 2 「地域(社会)福祉」の概念は日韓両国では了解可能であるが、西欧各国ではこれに相当する概念・総称はなく、直ちには了解困難であった。国際的に通用する地域福祉概念の検討が必要である。 3 日韓の地域福祉を西欧3カ国と比較・照射した結果、質量ともに違いや開きが大きい。それは東アジアの一角という地理的・地域的条件による特徴とは考え難く、歴史的条件下での福祉国家・社会の「後発性」に起因するのではないか。その本質的性格に付随して伝統的・社会文化的特徴が表れている。 4 「公民提携」では、日韓は「行政支配・民間従属」の歴史的パターンから脱却できていない。英国における公民の「批判的協力関係」と「コンパクト」締結や「地方提携戦略」実践、スウェーデンにおける公民の「合意形成モデル」と公的責任を貫く民間運営委託、オランダにおける「補完性原理」下での公民合意と役割分担と、日韓モデルとは対照的である。民主主義の成熟度合いなどに規定されよう。 5 「地域的孤立・近隣ネットワーク」では、日韓は地域的紐帯を基盤に支援活動が展開され、英国過疎地では社会的排除の課題として公民提携がみられる。スウェーデンでは公的責任による高齢者ケアのネットワークが特徴的である。オランダの民間団体SWOLの取組も注目される。 6 「コミュニティワーク、ソーシャルワークの展開状況」は日韓でもかなり異なる。英国のコミュニティワークの幅広い展開分野、オランダのソーシャルワークにみるコミュニティワークを兼ねての民間部門での展開、スウェーデン自治体における多数のソーシャルワーカー配置などが特徴的である。
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