研究課題/領域番号 |
16330131
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
山田 洋子 京都大学, 教育学研究科, 教授 (20123341)
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研究分担者 |
佐藤 達哉 立命館大学, 文学部, 教授 (90215806)
能智 正博 東京大学, 教育学研究科, 准教授 (30292717)
石井 宏典 茨城大学, 人文学部, 准教授 (90272103)
杉浦 淳吉 愛知教育大学, 教育学部, 准教授 (70311719)
松島 恵介 龍谷大学, 社会学部, 准教授 (50310123)
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キーワード | 質的研究 / 語り / 心理学研究 / インタビュー / 物語 / ナラティヴ / 文化心理学 / 教育方法 |
研究概要 |
質的心理学の研究法と教育法の体系化を目的に、ナラティヴ(語り・物語)アプローチによるアクション・リサーチを行った。本年度は「4質的心理学の教育方法B:質的心理学の基礎とは何か、どのように体系的に講義するか」をテーマにして、質的心理学研究を実践しつつ学びあう「渦」を共同生成した。 1)2007年度は最終年度であるため、4年間の研究の集大成として、未来のスタンダードをめざした著書『質的心理学の方法-語りをきく』(305頁、新曜社)を2007年9月に刊行した。 2)著書の刊行とは別に、「研究会班」「文献班」「国際ネット班」が4年間の活動を集大成し、それに新たな考察を加えた「研究報告書(449頁)」をまとめ、2008年3月に刊行して、関係者に広く配布した。 3)新しいゲーム「ナラティヴカルテット」をデザインして創作し、遊び方も含めて「語りとしてのゲーム」実践をアクションリサーチとして提案した。 4)ヨーロッパ発達心理学会、ウィーン大学招待講演、京都ーウィーン国際WS、国際シンポジウムなど、国際学会発表と国際交流を積極的に行った。また、国際的・学際的拠点とするべく、最新研究情報を広く発信してきたウェブサイト(ttp://www.k2.dion.ne.jp/~kokoro/quality/)を、本プロジェクト終了後も、広く社会に役立ってられるように整備した。 5)2007年11月23日〜25日に滋賀県長浜市で、研究者が自ら専門的に深く学びながら、専門領域を超えて、若手研究者や大学院生を教えるための、「協働ワークショップ合宿」と「ナラティヴデータ分析合宿」を企画・開催した。「協働ワークショップ合宿」では、各種のゲーミング実践、および、谷川竜一氏(東京大学生産技術研究所)による話題提供をもとに議論した。また、各種ゲーミング実践では、ゲームを自分たちで協働作成し、実施し、それをもとに討論するという、新しいナラティヴ実践の試みを行った。「ナラティヴデータ分析合宿」では、ナラティヴの分析方法と実習教育法に焦点をあて、データ分析の方法を「協働的学びの方法論」により実践的に検討した。
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