| 研究課題/領域番号 |
16330142
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| 研究機関 | 大阪大学 |
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研究代表者 |
中道 正之 大阪大学, 人間科学研究科, 助教授 (60183886)
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| 研究分担者 |
安田 純 大阪大学, 人間科学研究科, 助手 (30324734)
志澤 康弘 大阪大学, 人間科学研究科, 助手 (60372603)
武田 庄平 東京農工大学, 農学部, 助教授 (40222096)
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| キーワード | ニホンザル / 大型類人猿 / 子育てパターン / 社会行動パターン / 縦断的研究 |
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| 研究概要 |
本研究では、野生ニホンザル集団で暮らす全てのおとなメスを対象として、4年間にわたり1頭1頭のメスの社会行動と子育て行動を定量的に記録・分析し、それぞれのメスの社会行動パターンと子育てスタイルを決定し、社会行動パターンと子育てスタイルが互いにダイナミックに関係していることを明らかにすることを目指している。さらに、ニホンザルよりもヒトに近縁なゴリラとチンパンジーについても、飼育場面で観察し、おとな同士の社会行動における行動パターンと子育てパターンのダイナミックな関係を分析することを目指している。
野生ニホンザルにおいては、生後4週以内の子ザルへの踏みつけなどの特異的あるいは異常な行動を示す母ザルが存在し、そのような母ザルの多くが、子ザルのときに同様の行動を各々の母ザルから受けていたことが推測された。しかし、このような特異的、異常な子育て行動を示す母ザルであっても、その他の社会行動には他の母ザルと変わることは無かった。
さらに、ニホンザルのメスの非血縁メスとの親和的な関係は持続し、そのような親和的関係は娘にも受け継がれることが明らかとなった。
大型類人猿では、ニホンザルに比べて、母による拒否的な行動がほとんど表出しないという明瞭な特徴が浮かび上がり、さらに、初産のゴリラメスが赤ん坊を地面に置くなどの不適切な行動を示したとき、その母が赤ん坊を抱くように教示する行動を表出した。母が若い母となった娘の子育て行動の「足場作り」を行ったと解釈された。
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