研究課題/領域番号 |
16330150
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研究機関 | 上越教育大学 |
研究代表者 |
得丸 定子 上越教育大学, 学校教育学部, 助教授 (00293267)
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研究分担者 |
カール ベッカー 京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 教授 (60243078)
谷田 憲俊 山口大学, 医学部, 教授 (30140437)
岩田 文昭 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (00263351)
林 貴啓 立命館大学, 文学部, 講師 (90421271)
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キーワード | スピリチュアルエデュケーショ / スピリチュアリティ / いのち教育 / 宗教教育 / 人格教育 / 健康教育 / 生と死 / 学校教育 |
研究概要 |
本年度の全員の取り組みでは国際セミナー「家族の死別を癒すスピリチュアル・カウンセリングを探る」を12月3日に京都キャンパスプラザにて開催し、研究成果の一端を市民に還元した。アメリカから3名、国内2名のスピリチュアルに関係する研究者、カウンセラー、教育者を招き、遺族はどのように癒されるかについて、日米のスピリチュアル・カウンセリングの実際やあり方について講演や意見交換を行った。参加者は約200名であった。 また、本年度は4回の研究会を開き、各研究分担の取り組み状況報告や、今後の研究の方向性、「スピリチュアル教育」に関する出版編集について検討を行った。 各研究分担者の本年度、個人別の研究・取り組みを以下に記す。 ・得丸定子:6月にウィスコンシン大学で開催された「死と死別、悲嘆のワークショップ」に参加し、情報を収集。また「日韓の大学生における死と死別に関する不安」のアンケート調査をまとめ、欧米と東アジアの「死と死後の不安」の相違について考察を行い、スピリチュアル教育の授業テーマのヒントを得た。 ・谷田憲俊:ホスピス・緩和ケア施設スタッフのスピリチュアルケア教育への関与に関する調査をまとめた。また、イスラム国でありながら、世俗的政策を採っているトルコにおけるスピリチュアル教育の実態調査をおこなった。 ・カール・ベッカー:9月にミシガン大学で医療倫理資源配分に関する会議に出席し、自己決定実践プログラムの情報を収集し、当大学院図書館でスピリチュアル教育に関する資料を収集した。また12月に、香港で行われた「死と遺族悲嘆に関する国際会議」に出席し、ワーキンググループで香港宣言作成に努めた。 ・岩田文昭:昨年度収集した全国の道徳教育副教材について宗教哲学の視点から分析・検討を行った。 ・林 貴啓:学校教育においてスピリチュアル教育を効果的に実践するために、まず教育の場でどう「スピリチュアリティ」を理解するか、という戦略を探った。そして必ずしも一定の「答え」、世界観を前提としない「問いのスピリチュアリティ」という位相を取り出し、「スピリチュアルな問い」を促してゆく教育の方向性を考察した。
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