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2006 年度 実績報告書

初年次教育を中心とする継続型教育プログラムの開発と質的保証に関する国際比較研究

研究課題

研究課題/領域番号 16330159
研究機関関西国際大学

研究代表者

濱名 篤  関西国際大学, 人間学部, 教授 (90198812)

研究分担者 川嶋 太津夫  神戸大学, 大学教育推進機構, 教授 (20177679)
濱名 陽子  関西国際大学, 人間学部, 教授 (60164919)
吉原 惠子  兵庫大学, 健康科学部, 教授 (80341030)
川島 啓二  国立教育政策研究所, 高等教育研究部, 総括研究官 (50224770)
藤木 清  関西国際大学, 経営学部, 助教授 (60300365)
キーワード初年次教育 / 学士過程教育 / ラーニングアウトカム / キャリア教育 / 移行 / 学習支援
研究概要

本研究では以下のような研究成果を修めた。
第1に、初年次教育と隣接教育プログラムの概念整理である。
初年次教育の教育内容や方法には、画一的な世界標準は存在せず、導入される大学の状況や必要性に応じてカスタマイズされる。初年次教育の中心的要素は、「1年生を、"組織的に(全学もしくは学部レベルで)"、大学生活と大学での学習に"円滑に移行"させ、"成功"に水路づける」というペダゴジーにある。つまり、円滑に中等教育からの"移行"をはかることが、初年次教育の最も重要なテーマである。
導入教育は、教育内容には専門領域への導入が含まれていることを勘案すれば、初年次教育の一つの類型と位置づけられる。主に、専門教育の修得を重視する大学で実施される。
リメディアル教育の内容は、中等教育段階で身につけておくべきものであり、本来学士課程教育プログラムには含まれないが、課外で学生を支援する内容を含んでいる。
第2に、初年次教育の学士課程教育の中での位置づけである。
近年、キャリア教育と初年次教育の近似性や共通性が指摘される。4年間を通しての学士課程教育の目的との位置関係で俯瞰してみると、両者は非常に近い関係にある。初年次教育は、学士課程教育という観点から考えるならば、独立し、完結したプログラムとみなすよりも、2年生から4年生まで学生たちに様々な刺激を与えつつ、卒業後の"職業生活に移行"させることに"接続"していく点が重要である。
こうした動向は、アメリカ、イギリス、オーストラリア等の成熟社会型の先進諸国である程度共通している。
大学が問われるのは、「学士課程教育」を通じて、卒業の時点で学生たちにラーニングアウトカム(学習成果)を証明することである。学士課程の到達水準を明示し、その目標を達成する。初年次教育はこうした課題達成に向けて、学生たちの学習やキャリア形成の方向性を定める第一段階としての機能が期待されている。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (3件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 大学教育とジェネリックスキルの獲得-ジェネリックスキルをめぐる各国の動向と課題-2007

    • 著者名/発表者名
      吉原 恵子
    • 雑誌名

      兵庫大学論集 第12号

      ページ: 163-178

  • [雑誌論文] 入学前教育の効果-関西国際大学の事例-2007

    • 著者名/発表者名
      濱名 陽子
    • 雑誌名

      関西国際大学高等教育研究叢書 第6号

      ページ: 79-88

  • [雑誌論文] 初年次教育からみた教養教育・キャリア教育2006

    • 著者名/発表者名
      濱名 篤
    • 雑誌名

      大学教育学会誌 第23巻第1号

      ページ: 46-52

  • [図書] 初年次教育-歴史・理論・実践と世界の動向2006

    • 著者名/発表者名
      濱名 篤, 川嶋太津夫 編
    • 総ページ数
      267
    • 出版者
      丸善

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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