研究課題/領域番号 |
16330171
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 独立行政法人大学評価・学位授与機構 |
研究代表者 |
吉川 裕美子 独立行政法人大学評価・学位授与機構, 学位審査研究部, 助教授 (80282903)
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研究分担者 |
神谷 武志 独立行政法人大学評価・学位授与機構, 学位審査研究部, 教授 (70010791)
舘 昭 桜美林大学, 大学院・国際学研究科, 教授 (50116282)
小林 雅之 東京大学, 大学総合教育研究センター, 助教授 (90162023)
濱中 義隆 独立行政法人大学評価・学位授与機構, 学位審査研究部, 助教授 (10321598)
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キーワード | 単位認定 / 学士課程 / 学位の質保証 / 編入学・再入学 / 国際比較研究 / アクレディテーション / ボローニャ・プロセス |
研究概要 |
高等教育のマス型からユニバーサル・アクセス型への移行に象徴される高等教育の拡大は、一方では学習者の就学・学習形態の多様化、他方で高等教育機会を提供する側の教育形態の多様化、という二つの要因の相互作用によって促進されるといわれる。ユニバーサル化は個人については再帰的な高等教育への入学、あるいは機関間の流動性の拡大を意味するとともに、高等教育機関にとってはそうした学習行動を許容する柔軟な制度が要求される。しかし、編入学、転学、再入学などによる断続的な学習は、学士の学位取得に至る教育課程を断片化することになるため、どのように学士課程全体としての体系性・一貫性を保持し、その修了資格である学士学位の質を保証するかが、先進諸国に共通の課題となっている。 このような問題意識に基づき、本研究は、(1)高等教育機関で提供される教育課程の単位化、モジュール化、(2)システム内およびシステム間での学習履歴の認定と互換を可能にする制度・手続き、そしてこれらの前提として、(3)学士課程の体系性・一貫性と学士学位の質・水準を保証するメカニズム、の三領域で日米欧の実態調査を行ない、比較分析をつうじて、多様な学習履歴を単位認定するための合理的なシステムについて検討することを目的としている。 平成16年度には、多様な学習の単位認定とその質保証に関する制度的概要と実態の把握に重点を置き、とくにアメリカとヨーロッパの実情について情報収集と分析を行なった。また、次年度に計画している質問紙調査の予備調査として、編入学制度の実際の運用と運用上の問題点を明らかにするために訪問ヒアリング調査を実施した。以上のアメリカ、ヨーロッパの実態分析と国内ヒアリング調査から得られた知見は、国内アンケート調査の質問項目に活かされる予定である。
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