研究概要 |
1.本年度の研究内容の計画 1)分析対象音源の収集,2)分析対象音源の評価と選定,3)音源の音響分析と考察,4)予備的実験,5)研究成果の検討と評価 2.成果の発表 以上の計画の中で1)については,A)定型的に語られる言葉B)語られる言葉から歌われる言葉へC)歌われる言葉の種別に漸次音源を収集,音響分析を行う一方で,収集音源の背景となる時代考証についても研究を進めた。本年度の成果を以下のように発表した。 ・奥忍:「語られる言葉から詠われる言葉へ」日本音楽表現学会『音楽表現学』Vol.2,2004,p.81 ・権藤敦子:「音楽の技能と技術」『音楽教育史論叢』第1巻,開成出版,2005年4月出版予定 ・権藤敦子:文化庁国際音楽の日シンポジウム「子どもと音楽と教育と」コーディネーター ・H.Gottschewski:音源分析に必要なハードとソフトを購入し、音源の時間構造を比較するメソッド(「マッチング」)を開発。そのメソッドをリファインするとともに、様々な邦楽ジャンルの歌のタイミングと話し言葉のタイミングを比較してきた。それについて2005年4月グループ内の発表予定。 3.成果のメンバー間共有 2005年4月3日には研究グループ内報告会を開催し,以上の研究について発表・討議し,成果の共有をはかる予定である。なお,歴史的研究に加えて,現代日本人の「語られる言葉から歌われる言葉」の変容を明らかにするために,大学生および生涯音楽学習支援者を対象にボイスプロダクション創作をいくつか試み,製作プロセスの記録と分析を行っている。
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