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2006 年度 実績報告書

感覚障害を併せもつ重複障害児・者の自己決定と支援技術に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 16330186
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

中野 泰志  慶應義塾大学, 経済学部, 教授 (60207850)

研究分担者 苅田 知則  愛媛大学, 教育学部, 講師 (40363189)
キーワード感覚障害 / 視覚障害 / 聴覚障害 / 重複障害 / 自己決定 / 支援技術 / AAC / 評価
研究概要

本研究の目的は、感覚障害を併せもっている障害児・者がAugmentative and Alternative Communication (AAC)技法や支援技術(Assisstive Technology)を活用できるようにする際、1)どのような感覚情報が利用可能かを正確に評価し、2)本人が利用できる情報に基づいて環境整備をすることの重要性を支援者が共感的に理解し、3)具体的な環境整備をマネージメントするための方略を明らかにすることである。そこで、a)重複障害児・者の感覚機能に関するフィールド調査、b)自己決定に関する理論と手法の整理、c)支援機器データの収集、d)言語を用いない感覚機能評価手法に関する試作・実験を実施した。
文部科学省の特別支援教育資料を分析した結果、盲・聾・養護学校に在籍する小・中学生のうち、現在、半数近くの幼児児童生徒が重複障害学級に在籍していることがわかった。特に、盲学校で義務教育を受けている児童・生徒のうち、重複障害は45.8%で、知的障害を併せもつケースが約7割と多いことがわかった。また、聾学校や養護学校にも重複障害児は多く、明らかに視覚障害を併せもつことがわかっている児童・生徒数を推計すると約200人で、そのほとんどが知的障害の養護学校に在籍していた。フィールド調査の結果、このような感覚障害を併せもつ重複障害の場合、本人の意思等を把握するために、従来のAAC技法や支援技術がうまく適用できない場合があることがわかった。その原因として、障害児の自己決定の支援に活用できる支援機器は約1000種類あるものの感覚障害を併せもつ重複障害児にどのように適応すればよいかわからないケースが多いことがわかった。そこで、適切な支援機器選定を支援するために、評価用シミュレーション装置と眼球運動を指標とした視機能評価装置を試作した。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (5件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] 視野測定インタフェースとしてのサッカード特性の検討2006

    • 著者名/発表者名
      井手口範男, 中野泰志, 布川清彦
    • 雑誌名

      電子情報通信学会技術研究報告 106・285

      ページ: 45-50

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] 視覚障害のある子供への支援 -障害の理解とバリアを軽減させる支援のあり方-2006

    • 著者名/発表者名
      中野泰志
    • 雑誌名

      九州ロービジョンフォーラム Ninth Report 2005

      ページ: 3-20

  • [雑誌論文] Developing an Evaluation System for Legibility as a Universal Design Tool : Advantages of a low vision simulator utilizing a wide view ground glass filter2006

    • 著者名/発表者名
      Nakano Y., Arai, T., Nagai, N., Nunokawa, K., Kusano, T., Maebashi, N.
    • 雑誌名

      The 2nd International Conference for Universal Design, in Kyoto 2006

      ページ: 1-10

  • [雑誌論文] ユニバーサルデザイン用ツールとしての低視力シミュレータの試作 -フィルタ距離と視力低下の関係-2006

    • 著者名/発表者名
      中野泰志, 新井哲也, 布川清彦, 永井伸幸
    • 雑誌名

      日本心理学会第70回大会発表論文集

      ページ: 425

  • [雑誌論文] 音声認識技術を用いた聴覚障害者向けの字幕呈示システムの課題 -話し言葉の性質が字幕の読みに与える影響-2006

    • 著者名/発表者名
      中野聡子, 牧原功, 金澤貴之, 中野泰志, 新井哲也, 黒木速人, 井野秀一, 伊福部達
    • 雑誌名

      電子情報通信学会論文誌D J90-D・3

      ページ: 808-814

  • [図書] ロービジョンケアの実際 -視覚障害者のQOL向上のために 第2版-2006

    • 著者名/発表者名
      中野泰志
    • 総ページ数
      315
    • 出版者
      医学書院
  • [図書] ユニバーサルデザイン -みんなのくらしを便利に-2006

    • 著者名/発表者名
      中野泰志, 中邑賢龍, 福島智, 近藤武夫, 佐藤正幸(監修)
    • 総ページ数
      144
    • 出版者
      あかね書房

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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