研究課題/領域番号 |
16340028
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 京都産業大学 |
研究代表者 |
八杉 満利子 京都産業大学, 理学部, 教授 (90022277)
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研究分担者 |
辻井 芳樹 京都産業大学, 理学部, 教授 (90065871)
森 隆一 京都産業大学, 理学部, 教授 (00065880)
立木 秀樹 京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 助教授 (10211377)
山崎 武 大阪府立大学, 総合科学部, 講師 (30336812)
林 晋 神戸大学, 工学部, 教授 (40156443)
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キーワード | 計算可能性 / 列計算可能性 / 実効的連続性 / Fine-空間 / 極限再帰性 / ドメイン理論 / 逆数学 / アナログ計算 |
研究概要 |
課題目的達成に向けて、多くの進展が見られた。まずFine-空間における実数値実効的一様連続関数の"Fine-列計算可能性"とユークリッド位相における"極限再帰的列計算可能性"の同値性の証明に成功した(辻井・八杉・森:2004年8月にドイツにおけるワークショップCCA2005で発表)。最近この結果の、Fine-位相における実効的連続関数(一様でない連続性)への拡張にも成功し、さらに、Fine-位相における実効的連続関数列の族が実効的極限に関して閉じていることが証明された(森・辻井・八杉)。また、海外共同研究者のHertlingの結果およびBrattkaのアイディアをもとにして、関数のFine-列計算可能性から、ある種の実効的連続性を示すことができた(八杉・辻井・森)。ドメイン理論の手法による結果としては、任意のコンパクト距離空間が"極小極限要素の集合"として、共通のω-代数的ドメインに埋め込まれることが示され(立木)、またある種の距離空間がグレーコードによる表現をもつことが示された(立木・山田:2004年12月に位相空間論の国際研究集会で発表)。逆数学の立場からは、たとえば、"weak weak Koenig's lemma"の一様化、"Sigma^0_1 separation"の一様化、"weak Koenig's lemma"の一様化の三者の同値性証明がなされた(山崎)。これは極限再帰性理論の別な側面として重要である。極限再帰性理論の解釈として、ゲームセマンティックスの応用が可能であることが分かった(林:2005年4月に国際会議で招待講演予定)。これは山崎の結果とも関係が深い。アナログ計算の応用においては、放電の諸現象のモデルを構築できた(鈴木他)。ゲーム理論に関しては、ゼロサムゲームにおいて追加情報が利得におよぼす影響についての考察が行われた(小田他:2004年12月に京都における国際会議で発表)。
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