研究分担者 |
辻井 芳樹 京都産業大学, 理学部, 教授 (90065871)
森 隆一 京都産業大学, 理学部, 教授 (00065880)
山田 修司 京都産業大学, 理学部, 教授 (30192404)
立木 秀樹 京都大学, 大学院人間・環境学研究科, 助教授 (10211377)
林 晋 京都大学, 大学院文学研究科, 教授 (40156443)
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研究概要 |
前年度に着手した実効的一様位相列とその実効的極限の一般的な理論を完成させるとともに,その理論を計算可能解析学における一つの方法論として思想化した.また,前年度に着手したFine計算可能関数列の実効的Fine収束に関する理論およびBratta関数等のフラクタル性についての理論を完成させた.これらの結果は,前年度までの成果に加えて,実効的一様位相化の手法の重要性の保証となるものである.さらに複雑なFine連続関数の近似グラフの作成により,その本質を視覚化できた.他方の重要な手法である極限再帰関数の証明アニメーションへの応用が確立した.再帰1生を越える方法によって問題解決をしたHilbertの不変式論の構造が極限再帰的であることが確認された.これらは当研究課題の一翼を担ったとともに,次の研究につながるものである.Fine空間での解析学であるWalsh-Fourier解析の実効化,Brattka関数がその一例である相互再帰図形や縮小写像の無限個のシステムによる再帰図形のHausdorff測度およびHausdorff次元の評価についても研究が進んだ.高階の逆数学の個別の事例もいくつか明らかにされた.実数の計算については,{0,1,ボトム}による実数の表現を基礎にして計算機構を調べた.結び目理論についての計算論的立場からプログラムとハードの編成の工夫も行った.共同研究者・海外研究協力者等は,関数解析における様々な定理の実効化および古典的事実の実効化の反例の構成などに成功した.不連続関数の計算の応用として,二重回転写像の工学的モデルと意味は継続して研究され,また多部門成長経済の一般描写を得,その計算問題という課題が生じた. 総合して,実効的一様位相の手法が不連続関数の計算可能性理論として最も自然であることが,他の手法とのある条件下での同値性や様々な具体例による計算機構の解明によって確かめられた.
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