研究課題/領域番号 |
16340029
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研究機関 | 大阪工業大学 |
研究代表者 |
友枝 謙二 大阪工業大学, 工学部, 教授 (60033916)
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研究分担者 |
三村 昌泰 明治大学, 理工学部, 教授 (50068128)
山口 智彦 産業技術総合研究所, ナノテク部, リーダー (70358232)
川口 正美 三重大学, 工学部, 教授 (30093123)
田端 正久 九州大学, 大学院・数理学研究院, 教授 (30093272)
儀我 美一 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (70144110)
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キーワード | 反応拡散系 / 結晶成長 / リーゼガング現象 / ヴィスコスフィンガリング / 浸透域の分裂、再融合、再分裂 / 燃焼パルス解 / 二流体問題 / 渦の相互作用 |
研究概要 |
前年度招聘した研究協力者Ockendon教授と分担者とによる研究計画のレビューに沿って今年度は個々の界面現象に絞ってそれぞれに適応した数理モデル構築とそれに対する数値解析及び数学解析の開発を行い以下の実績を得た。 1.沈殿反応におけるリーゼガング現象の解明、特にその遷移過程を再現するために反応拡散系を用いたモデルの構築と数値計算法の開発を行った。 2.燃焼方程式において予測されていた燃焼パルス解をとらえる数値計算法を開発した。これによって燃焼パルスの衝突等、新しいパルスダイナミクスの分野を開くことができた。 3.界面張力の働かないHele-Shawセル内でのヴィスコスフィンガリング実験から、先端分岐型パターンをイーデンパターンの出現が得られた。これはヴィスコスフィンガリングを記述する過程での重要な情報となった。 4.カーボンナノチューブの合成過程や溶液、気相での結晶成長などにおいて、その第一歩として表面エネルギーが特異な平衡形をとらえた。結晶が大きい時、そのファセット(結晶面)の分裂を示した。 5.蒸発過程での浸透領域分裂後に現れるその融合そして再分裂過程を示す流体の初期分布の形状を決定し、それに対する数値計算法の構築を行った。分離したときその領域の測度が正であるための初期分布に課す十分条件を得た。 6.渦同士が接近するとその挙動の数値計算には困難さが生じる。これに対して天体力学問題で使用されている手法を持ち込むことによってその困難さを克服した。 7.計算法においてはその安定性が保証されているにもかかわらず実際の計算では不安定性が生じる。その原因を突き止め二流体問題に用いる有限要素法において不安定性が解消され精度が得られた。
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